2015-10-20

弟子の失業を悲しむモウリーニョ


リバプールだけでなく国中を騒がせワクワクさせるユルゲン・クロップの就任に不満を漏らしたのはチェルシーのジョゼ・モウリーニョ。かつて弟子であったブレンダン・ロジャーズの解任、根付いたサッカー界の強欲な文化を嘆いた。

「誰かが失業した時にはいつも気の毒に思う。それが今のサッカー界に当たり前に起きていて、この国の人々がそれに満足しているということは悲しい。ユルゲンのことを言ってるんじゃない。彼とは良好な関係だし、今後もその事実は変わらない。今言ってるのはブレンダンが職を失ったってこと。新監督就任にみんながワクワクしているのは見たくない。選手が『さらに力を発揮して新監督にアピールしなくっちゃ』とか言ってるのは聞きたくない。そんな力があるならブレンダンにみせろ。本当にこういう文化は嫌い。私が自分で見ようとしない世界だよ。この世界はどんどん悪化している。」

結果を出せなければ実績あれどすぐに非難が飛び交う文化は、解説者たちが繁栄させてしまった?!

「以前のようなプレッシャーは感じていない。私には実績がある。数試合結果を出せなかったからって私の手腕を疑う人々は受け入れられない。サッカー界にはある文化が根付いてしまった。英語でどう表現すればよいのかよくわからんが、'強欲冷酷'とでも言うのかな。その強欲な文化のせいで、ちょっとしたことが起きたら騒ぎ立てる。その文化はイングランドにもある。以前はなかったが、今解説者たちがうるさい。この国で解説者の地位が上がり重要なポストになった。それが文化を大きく変えた要因だと思う。」

「度胸ある解説者もいる。私ほどの実績の持ち主を非難するとは相当な度胸だ。私が『黙れ!お前はキャリアで何も勝ちとってないだろ!』って言い返すリスクを負うことになるわけだから。私はそんなことはしないがね。いい結果を出すために働くことに専念する。かつてはあった監督業の安定というのはもうなくなってしまった。数人の'スペシャルな存在の人々'を除いて誰にも安定は保障されていない。」



クロップ100%スタリッジを信頼


負傷、負傷、また負傷。実力は確かながらガラスのような脚を持つダニエル・スタリッジ。その脆弱さから過保護を必要とし、クロップのプレースタイルにフィットするのかどうかと疑問視する声も多い。しかしユルゲン・クロップは100%スタリッジを信頼している。

「ダニエルのことは100%信頼している。彼がフィットすればプレーできる。ドクターや理学療法士が無理だと言うなら無理だから考えないがね。ここに来てから6日間彼と練習したが、素晴らしい出来だ。どのトレーニングでもパワフルでスキルフルだった。とても良くやってくれていて、たくさんいいプレーを見せてくれていたが、その後アイブとの接触が起きた。違った状況だったら彼にプレーしてみるかって言ってたかもしれないが、1週間で二人の選手が靱帯断裂をしたこともあってそうは言えなかった。トッテナム戦の欠場は問題ない。今後彼の存在は必要なのは間違いないが、この試合が木曜日だったらプレーできていたかもしれない。」

「当然治療室にいる選手たちに早く戻ってきてもらいたい。年末までに16試合もある。だが若い選手たちもいるし、こういう状況だからこそ若い選手たちのことをもっと知ることができる。」

クロップ効果に大満足のキャラガー


ユルゲン・クロップのリバプール監督としての初戦を振り返り、Sky Sports内でジェイミー・キャラガーは、3日間の準備で初戦からクロップのプレースタイルが早速見えたことを高く評価した。

「とても良かったと思う。初戦からこれだけアイデアをチームに植えつけられる監督はそういないが、クロップはそれをやってのけた。監督として彼がどういうプレーをするかっていうのは多くのメディアで読んだ。プレッシングや走行距離っていうようなことがよく取り上げられていた。カウンタープレスがドルトムントでは大きな鍵だったし、リバプールでもそうなりそうだ。クロップはボールを持った相手選手1人に対し、4~5人の選手でプレスすることを好む。この切替が得点するチャンスを生み出すと考えているんだ。」

「この試合でもボールを失った瞬間にボールを取りかえすまでプレスし続けていた。とてもチームがまとまっていたし、2~3日の練習でここまでできてる。何が変わったかというと、この短い時間でこれだけの変化を出せたということがまず変化だ。こんなに早くチームが変われるチームは少ない。プレスと守備という点から見て、リバプールの走行距離をみると、まるでもう一人ピッチに選手がいたかのようなデータだ。走行距離の増加は大きい。スポーツ科学というのはサッカーにとってとても重要な部門で、選手にこれだけ高強度のプレスをさせることができるってことがわかる。」

2015/16 リバプールの総走行距離とスプリント数 (Sky Sports)
「リバプールは常にボールを追っかけ、ポゼッションが30%以下というようなチームじゃなかった。スパーズよりポゼッション率は高く、彼らよりも長く走った。俺が気に入ったのは、バックからフロントまでチーム全体がとてもコンパクトにまとまっていたこと。チームに合ったシステムでプレーした上に、さらにプレッシングができるポジションだった。2~3日間の練習の成果は十分ピッチで見れたと思う。」

 「こういうプレシングをするチームはリバプールだけではないが、初戦でこれだけチームがまとまっていたというのが何より良かった。コウチーニョとララーナはボールが中盤を抜けないように止める役だったから、トッテナムが必然的にワイドから攻撃を仕掛けなければいけない状況を作り、そこにさらにプレスをかけた。チームでの練習が3日間でこれだけチームの統一感が出たのはすごい。トッテナムの選手たちに今日の試合は楽しめたかって聞いてみれば、きっと悪夢だったと言うだろう。」

「リバプールの今後の対戦相手は、こんなにプレスされたらタフだし、楽しめないかもって考えているだろう。リバプールが練習したのはランニングだけとかいう話も聞いたが、どのチームも走る練習はするべきだ。でもしないのが現実。クロップはその練習をしっかりやり、最初の試合で成果をみせたということは評価されるべきだ。」


2015-10-19

監督の熱を感じたミニョレ


ユルゲン・クロップの情熱的なフル回転のアプローチはすでにチームに影響をもたらし始めている。初戦トッテナム戦、GKシモン・ミニョレにもそれは伝わっていた。

「彼はとても情熱的で、とても意欲的だ。タッチラインからでも彼の熱が選手に伝わっている。とてもポジティブで、選手全員に思いっきりフル回転でプレーすることを望み、彼自身もそう。これは若い選手たちの整容を促せてとてもいいと思う。彼のユーモアセンスもドイツ式で、英国人とは違う。とても素敵だし、彼はいい人だよ。監督にはそれぞれのスタイルと戦術がある。今週は相手にプレッシャーを与えられるように練習した。彼は誰とでもオープンに話すし、それが選手の自信につながる。100%尽くせっていうポジティブさと熱さと野望が選手にポジティブな影響を与えてる。」

チームの勢いを失った後は、ミニョレにステージが用意された。幾度かスーパーセーブを見せチームに大きく貢献。監督にも褒められた。

「選手みんながパフォーマンスに満足していた。インターナショナルウィークのあと3日間ですべてを変えるのは難しい。でもハイプレスで相手にプレーさせるなっていう監督のアイデアは明白だった。それができて、相手になかなかプレーさせなかった。ボールを失ったときにはキーパーがチームを助ける番だ。試合後にユルゲンが祝福してくれたけど、それは大したことじゃない。いいセーブができて嬉しいけど、調子に乗らず、地に足をつけていたい。」

「ボールを持った時の動きはもっと良くなると思う。もっとボールをキープできるようにしないといけない。前半にポストを叩いたりと得点するチャンスはあった。入らなくて残念。入ってたら試合の流れが変わっていたかもしれない。でもまだ改善する時間はあるし、トッテナムで無失点で終えられたのはポジティブな結果だ。次の試合が楽しみさ。」

ロジャーズの解任を嘆きつつも、新監督の到着でさらに成長できるチャンスがある。

「監督の交代は残念だ。物事が間違った方向に行っていて、上手くいっていないってことだからね。でも変化は新たに進歩し、改善するチャンスだ。そのチャンスを逃さす、前を向いていきたい。どんな選手や監督、コーチからも何か学べることがある。これまで学んだことを忘れず、前進していきたい。」

Liverpool Echo

ドルトムントでオリジ獲得を狙ったクロップ


ユルゲン・クロップはデビュー戦のFWはディヴォック・オリジを起用するほか選択肢がなかった。ブレンダン・ロジャーズのもとで出番のなかったオリジだが、ユルゲンはドルトムント監督だった当時同選手の獲得を試みたといい、高く評価していると明かした。

「彼をドルトムントで獲得したかったが、リバプールにもっていかれた。リバプールが買い、リールにローンに出した。彼はとても優秀な選手だよ。素早いし、技術力もある。試合で多くプレーしていないから、試合経験不足だが、彼と一緒に楽しい時間を過ごせそうだ。リバプールの監督になったとき、こんなに優秀なストライカーが4人もいるなんて、やった!って思ったけど、今一人だけ。最高の状況とは言えないが、ディボックは好きだし、若いシンクレアもベンチに控えていて、プレーできる準備はできていた。」

「私はプレーできない選手のことは考えない。意味ないから。ダニー・イングスはまだ時間がかかるし、ベンテケは来週には戻ってこれるだろう。全員が100%のフィットネスだったら最高だけど、そういう状況になることはほとんどない。ダニー(スタリッジ)は練習中にジョーダン・アイブと一対一になったときに筋肉を少し痛めてしまっただけだ。私はスペシャリストではないが、念のため検査をした。ちょっと腫れていたが特に深刻な問題はなかったから、ダニーについては様子をみる。木曜日にプレーできるといい。」

初戦はテクニック面で苦しんだチームだが、まだ改善の余地は十分ある。選手教育を得意としていたロジャーズに対し、クロップは実力を引き出すことに重きを置いている。

「何か変わったというのは見てもらえたと思う。あれこれ吹き込んでややこしくしたくなかった。これは物理学じゃなくサッカーだ。新しい情報を少し入れて、シンプルにアイデアを分かってもらえるようにした。」

「テクニカル面でもっと彼らを鍛えるべきか?選手たちはすでに知ってる。その力を引き出せるかどうかだ。大きな問題ではない。魔法の粉をかけて、『ほらサッカーがプレーできるようにな~る』なんて唱える必要なんてない。ボールを使ってプレーする技術は持っている。それが実行できる状況を作り出すことが重要だ。」

「もっと良いプレーが必要なのは明らかだ。だがそう私が言うのはそれができる力を持っているから。そこを引き出すことから始める。選手にとって一番大事なのは、少々ワイルドにプレーする心構えを持っておくこと。そして走って、ミスしたって構わない。気にせず、もう一度やり直せばいい。」

「あんなアダム・ララーナこれまでに見たことあったか?彼の事はサウサンプトン時代から知っているが、あと20~30%はアップできる。コウチーニョはもっといいプレーができるか?間違いなくできる。ルーカスは両足使ってプレーできる。エムレ・チャンはランニングとパスの同時進行を学んでいる。ミルナーは非のない完璧なプロ。すべて備えたマシーンだ。」