負傷から復帰できて嬉しい？
もちろんだ。どんな選手にとっても負傷離脱は一番辛い。チームから疎外されているように感じるし、ジムで一人でリハビリしていると寂しくなったりする。みんなと一緒にトレーニングできるようになって、試合にも戻ることができて、かなり気合が入ってる。すぐ調子が戻って欲しい。
チームが絶好調な時の離脱はいつも以上に辛かったんじゃない？
スパーズのアウェイ、シティのアウェイ、チェルシーのアウェイと、トップ４に入るためには必勝のビッグマッチ３試合を逃すことになると分かっていつも以上に悔しかった。検査結果で約１ヵ月かかると聞いたとき、クリスマスシーズンの試合に全部出れなくなるとわかっただけでも嫌だったのに、その間に重要な試合を逃すのはすごくショックだった。
リハビリ中は近寄りがたい感じになるの？
俺はフィットしてるときのほうが嫌な奴だよ(笑)。 理学療法士や家族に聞けばけがをしているときの俺には近づきたくないって言うのかな。でもこのリーグでこのレベルで戦っていくには常に目の前の仕事に集中しなくてはいけないから、フィットしている時のほうが近くにいたくない男かも。
今の順位をどう分析する？クリスマスにはトップだったのに大晦日に５位って驚きでしょう？
開幕当初からポイントの取り合いになるだろうとは思ってた。プレミアリーグでは順位が真ん中あたりのチームもすごく強い。リーグのレベルは毎年どんどん上がってる。だからトップチームが絶対アウェイで３ポイント得ることができるとも限らない状況だ。サポーターたちにとっては観ていてワクワクするリーグになってる。そういうリーグの中で今の位置にいられるのはすごいことだと思う。チームが安定すればトップ４に届くと思ってるし、トップ４はずっと今シーズンの目標だ。
安定させなくてはいけないのはどこ？アウェイフォーム？
常に大事なのはホームフォームだと思う。過去数シーズンはホームでポイントを落とし過ぎて、相手チームにアンフィールドでも勝てるかもって思わせてしまっていた。でも２０１３年のブレンダンになってからは、ホームでものすごく強いし、安定して結果が出せている。ホームでしっかり勝てるようになると、そこからアウェイフォームもよくなっていくものだ。アウェイで少しレベル落ちしてしまう事が何度があったけど、そこは今改善しようと頑張っているし、変えることができれば俺たちは手強いチームになれる。そこがこれからの課題だ。
シーズン後半は強力なライバルがアンフィールドに来るというのは自信になりそうだね？
シティもチェルシーでもリバプールは非常にいいパフォーマンスができていた。俺はプレーしていなかったけどずっと観てた。全く相手に引けをとらない試合だったと思う。マンチェスターシティ戦は９０分ずっと俺たちのほうが内容は勝っていたから、勝てる可能性のある試合だった。チェルシー戦は、４５分間は相手が今季一番というくらいすごく良かったけど、試合全体で見ればいい反撃をしてたと思う。これがアンフィールドとなれば、相手も構えてくるだろう。勝ちに来るっていうより１ポイントでも得られるような構えでくるかもしれない。今シーズンのアンフィールドでは、トップチームも相当気合が必要だってことをみせてきているからね。
試合日程や順位表を見て、相手の調子だったり、ここがポイントを得るチャンスだなって予測したりするの？
することはするけど、思うようにはいかない。試合日程をみて、ここなら３ポイント取れそうだな思っていても、たいていそうはいかない。勝つのが難しそうな試合は１ポイントでも取れたらなって思っていくと、意外に勝てたりすることもあるしね。だから選手としては１試合１試合集中してできるだけたくさんのポイントを得ることが大事だと思う。
負傷選手たちが戻って来るね。まもなく全員が揃いそう？
もうすぐね。グレン・ジョンソンが週末に戻ってくるし、サコーがチームに戻ってる。現時点で負傷しているダニエル・アッガーは数週間かかりそうだけど、ジョー・アレンももうすぐだし、マージーサイドダービーまでにはフルチームが揃っていてほしい。
エヴァートンはトップ４圏内を狙うライバルでは一番のライバル？
メインライバルのうちのひとつだね。スパーズもトップ４を狙うライバルだと思うからオンリーワンではない。それにマンチェスターユナイテッドが１月に補強をしてトップ４に近づいてくるだろう。今シーズンのトップ争いはこれまでで一番激しい。これまでのトップ４争いよりさらに難しくなってる。
昨年のスパーズを除いて、これまでは21勝すれば必ずトップ4に入れてたって知ってた？これまでのデータだと、あと9勝すればTOP4だよ。このデータは大きな後押しになりそう？
知らなかった。それが事実で１００％保障されているなら自信になる。あと18試合？だったら今俺たちなら9回勝てると思う。大変な試合がこれから続くけど、今季の俺たちはホームで強いし、アウェイフォームを改善できれば必ずトップ４に届くと思う。
今すぐシーズンをやめたらチャンピオンズリーグ出場権をあげると言われたらもらう？
もらうよ。理由はリバプールがチャンピオンズリーグを外れてからあまりに長すぎるからだ。アンフィールドでもう一度欧州のトップチームと戦う機会が訪れるなら俺はその道を選ぶ。でも最後まで戦ってもトップ４に入れるという自信はある。
プレミアリーグに集中しなければいけない今チャンピオンズリーグという言葉は禁句だったりはしないの？
監督は常にチャンピオンズリーグという言葉を口にする。監督は目標や課題を常に言葉にする人だ。チャンピオンズリーグは今シーズンの目標のひとつだからもちろん常に言ってる。チャンピオンズリーグは今の選手たちにとって最高の舞台。もちろんクラブにとって経済的なプラスがあるってこともあるけど、ベストプレイヤーを揃えるベストクラブが集まる場所だから、若い選手たちの憧れの場所さ。経験のある俺に言わせてもらえば最高の舞台だ。だから出場できなければマイナスな言葉になるのかもしれない。
ビッグイヤーを掲げてから約10年も経つよ。
本当に怖いくらい時間が経つのは早い。キャリアすべての時間があまりに早いよ。2005年の優勝からそんなに経つなんてね。
選手としてプレミアリーグ以外のタイトルを獲得してきた上に、MBEを授与されて、リバプールのキャプテンで、イングランドのキャプテンだ。でもタトゥーがひとつもないね？入れないの？
絶対入れないとは言えないね。実際妻に子どもに関係するタトゥーを入れたらどうだって何度も言われているんだ。だから今後考える事はあるかも。それにチームメイトに大のタトゥーファンが多い。ダニエル・アッガーにマーティン・シュクルテル、ルイス・スアレスもグレン・ジョンソンも結構入れてるしスターリングら若い選手も入れてる。みんな入れないのかってプレッシャーをかけてくる。もしも誰かが今すぐ全身にタトゥーを入れればプレミアリーグ優勝決定だって言われたら明日にでもやるよ。
クラブと国のキャプテンをするのはどんな感じ？
俺は責任ある役が好きなんだ。リバプールやイングランドキャプテンになることはずっと夢見てきたから、夢が叶ったってこと。最初はリバプールのキャプテンを目標にして、実際にその仕事がしっかりできると証明した。監督やチームメイト、ファンにも信頼されるキャプテンになれた。リバプールのキャプテンとして長年成功したからイングランドのキャプテンになれたんだと思う。最高の夢が叶ったんだ。
代表と離れている間もホジソン監督やほかの選手たちと連絡をとったりする？
そういう関係じゃない。ロイ・ホジソンとはリバプールで一緒だったこともあって素晴らしい関係を築くことができている。週２くらいで電話をするときもあれば、1ヶ月くらい連絡を取らないこともある。こまめに連絡を取らなくちゃと思ったことはない。彼はすごく近づきやすい人だし、常にポジティブな話をしているよ。
イングランドのキャプテンは24時間じゃないけど、ずっと意識はしているの？
もちろんだ。イングランドのファンは国中にいるわけで、リバプールと同じくピッチの外でも責任ある行動をするようにしている。だからプレーしていない日常でも両チームのキャプテンであることは意識してる。それはすごく辛いことでもある。家に帰っても四六時中だから。特に今は１０年前と違ってみんながカメラを持つ時代だから、何処へ行くのも気が抜けない。すごく辛いと感じる時もあるけど、多額のお給料をもらってるし、その分犠牲にしなくちゃいけないことはある。今の自分のポジションは世界の何にも変えられないくらい気に入っているよ。
セオ・ウォルコットの負傷を聞いたときはどんな気分だった？
本当にショックだった。ワールドカップを目の前に、ものすごく優秀な選手を失うことになってしまった。高いレベルでゴールを決め、アシストのできるスターを失うことになる。大会で成功するカギになる可能性のある選手だったから、最初はものすごく落ち込んだよ。でも新たな選手にチャンスが回ることになる。ラヒーム・スターリングやチェンバレンが調子を上げてきている。トップ選手にチャンスが訪れるわけだから、世界の終わりじゃないよ。それに超超自己中心的な考えをすると、俺たちのビッグライバルであるアーセナルの主力選手だから、リバプールにとってはプラスだ。もちろんどんな選手の負傷も嬉しくない。でもライバルがファンペルシーやルーニーな選手を失えばリバプールの味方になるのは事実だ。
もしもある選手に僕はゲイなんだ、誰にも言わないでって相談を受けたらキャプテンとしてどうする？
打ち明けることですっきりするのはいいことだと思う。俺には実際にゲイのサッカー選手の友人がいる。もし俺を頼ってそういうことを打ち明けてくれるのなら、いつだって助けになるし、その人がもっと快適な環境でプレーできるよう力になりたい。フットボールに限らず、同性愛者だからと言って差別されるような時代じゃない。ドレッシングルームでだって、ピッチでだってゲイだからといって問題にはならないよ。チームメイトとして、友人として力になる。
さっきトップ４が保障されるなら今すぐそれを選ぶというくらい謙虚な男だけど、今のリバプールの調子とキャリア最後になろうワールドカップがあることを考えると今年はすごくワクワクしているんじゃない？
今ものすごくワクワクしてる。今シーズンは、俺がプレミアリーグ制覇して、イングランドだけじゃなく世界中を驚かせる一番のチャンスかもしれない。現時点の1月半ばでこの順位にいることを考えると今シーズンは優勝できる可能性が十分ある。これまでも2位まで迫ったりということはあったけど、優勝にすごく近かったわけじゃない。ホームでポイントを落としたりしていたから、今季のホームフォームがあったらと願わずにはいられない。そう考えるとリバプールのシーズン後半はすごく楽しみ。俺にとって最後のワールドカップの突破を決められた時はすごく楽しかった。ワールドカップでも勝ちたいよ。
リバプールのキャプテンとしてリーグ優勝できたらどうなる？
想像するのも怖いよ。自分ではコントロールできないかもしれない。チャンピオンズリーグ優勝したときでさえ何週間経っても意気揚々と騒いでた。それ以上となるとどうなっちゃうんだろうな。もしもプレミアリーグ優勝できて、俺のコレクションが揃ったら、子どもが生まれた日を除いて人生最高の日になると思う。たったひとつ欠けているタイトルだから、チャンピオンズリーグを超えるかもしれない。それくらい欲しいんだ。
1 件のコメント:
今年こそ行けるよスティービー！！
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