2014-01-17

Rafa Benitez: LFC will be Top 4


Ex-LFC manager Rafa Benitez Column


リバプールはユナイテッドより上位でチャンピオンズリーグ出場権を手にするだろう

新年を迎え、プレミアリーグは非常に激しい争いをしている。ここ数年なかった光景だ。どのクラブがトップ4になるのか誰が予想をしても確実とは言えない状況だ。今シーズンこそ私の古巣であるリバプールがトップ4に入るシーズンだと思う。そして今でも私にとって特別な思い出であるアンフィールドでの素晴らしいチャンピオンズリーグの試合が再びみれるのではないかと思っている。

順位争いに変化がありそうだ。リバプールが4位以内に入れば、マンチェスターユナイテッドがチャンピオンズリーグを逃すことになる。クレイジーともいえるプレミアリーグのトップ争いは自信を持って予測はできないが、リバプールは1月以降に大きなアドバンテージを握っている。リバプールは数か月ヨーロッパの大会でプレーしなくてよい。これは他のクラブが欧州の大会でプレーするなかで非常に大きなアドバンテージになる。プレミアリーグとヨーロッパの大会両方にいることが悪いわけではない。

2009年の3月中旬に、我々は12日間のあいだにユナイテッド、レアルマドリッド、アストンビラと戦い全勝した。13得点1失点。選手たちは絶好調で、みんながプレーしたがっていた。それだけ自信がついていて、当時は誰にも負けない自信があった。今のリバプールは再び自信を取り戻した。しかしマンチェスターシティ、チェルシー、アーセナルの3チームはリバプールより強く、選手層が厚い。リバプールはもう一度集中し、しっかりリーグの試合に備えることが重要だ。試合数が少ないから負傷のリスクも彼らより少ない。それに負傷選手を出している余裕もない。

だがそれだけではない。多くの人がストライカーについて議論しているが、そういう人たちは今もスティーブン・ジェラードがチームにもたらす影響は絶大だということに気づいていないようだ。今シーズンのジェラードは“あの頃のジェラード”とは違うという人たちがいる。

ストークシティ戦で彼の深い位置でのプレーは興味深かった。いつも私のコラムを読んでくれている読者は、私は彼が中盤の底でもしっかり仕事ができると思っている理由がわかっていることだろう。彼の視野の広さ、ロング・ショート問わず驚くほど正確なパス、試合のテンポを変える力が影響をもたらす。これをすべてこなせる選手は多くない。彼の復帰はチームにとって非常に大きい。彼は私のコーチングキャリアで最高の選手の1人だ。どのポジションでもプレーできる分析力を持ち、ボックス内で相手も脅威になる。大した忍耐力を持ち、チームへの貢献を常に考えている。多くの監督のもとで、様々なビジョンを学び、経験を積んだ今の彼にとっては、プレーすることが昔より楽になっているはずだ。

もうひとつ、アンフィールドが再びリバプールのとりでとなった今、リバプールがアーセナルやマンチェスターシティ、チェルシーをこれからアンフィールドに迎えるというのはプラスになる。2009年3月のようにホームであれアウェイであれ連勝は大きな自信となる。

シティとチェルシーがプレミアリーグのベスト2チームのようだ。シーズン開幕直後のコラムで、我々はチェルシーが一番脅威になるのではないかと予想した。読者の皆様のほうがイタリアにいる私よりよく試合を観ているかもしれない。イタリアからみていると、チェルシーの自信はうなぎのぼりにみえる。多額を投資して補強してきたチームで、我々はヨーロッパリーグを制覇した。そう考えると他のチームより自信度は上だろう。アーセナルはその次に強いチームだ。

マンチェスター・ユナイテッドがトップ4に入れるかどうかはまだわからない。イングランドで長く過ごしている間に彼らのことを多く学んだ。今の段階でトップ4から除外できるチームではないということはみなもご承知の通り。2008-09シーズンに4ポイント差で彼らの次の2位で終えたことを思い出してほしい。残り11試合を残し、10試合で勝利した。4-4のアーセナルとのドロー試合だけがその流れを外れた。その間のユナイテッドはアストンヴィラ戦フェデリコ・マケダのロスタイムの決勝点とマイケル・キャリックのウィガン戦86分の決勝点で勝っている。彼らが勝ち取ったタイトルだが、本当に予想をするのが困難だということがわかる。

リバプールというクラブには期待は常につきもので、そのプレッシャーを選手に与えることなくマネージメントをするというのは課題のひとつだ。期待を軽視してはいけない。ファンの前では自信を持っ目標を達成できると信じてやっていると示す必要がある。そうすると選手の中には“監督としてそう言うしかないんだろ”ってう選手がいたりするかもしれないが、確かにそういうときもある。ただもっとも重要なのは、公のカメラの前で言っていることではなく、選手たちの前での言動だ。選手たちに対して、どの試合でも準備が整っていて、勝つための戦略があるということを示さなければならない。シーズン終了が近づくほど、報道や批評は熱くなる。しかしきちんとその自信を選手たちに伝えることができれば、選手たちも怖気づくことはない。

さよならルイス

先日、現役引退を発表したルイス・ガルシアと話す機会があった。リバプールで素晴らしい活躍をしてくれた彼の功績をここで称えずにコラムを終えられない。彼はボールを簡単に相手に渡してしまい、ファンを怒らせるようなこともあったが、チャンスを作り出し、ラインを行き来したり、賢いプレーをするのが非常に上手かった。大一番の試合ともなれば、試合を変えてしまうようなプレーや、誰も予期しないことをピッチ上でやってしまう選手だった。コーチが教えられるようなことでも、予期できるものでもないことを。ルイス・ガルシアはいつも期待をいい意味で裏切ってくれる選手だった。

スターリングに注目

夏のW杯が近づくにつれ、イングランド代表の話題が多くあがってくるだろう。しかし、我々が注目すべき選手の一人は、ラヒーム・スターリングだ。彼と彼の母親ナディーンにメルウッドではじめて会った日のことを今でも覚えている。アカデミー長のフランク・マクパーランドは彼のすごさを私に熱弁し、絶対獲得すべきだと言ってきた。彼をメルウッドのツアーに連れて回り、フェルナンド・トーレスに会わせた。彼はフェルナンドに会っても全く動じなかった。あの面構えはただものではない。彼は当時非常に若かったが、ボールをもらうときの動きにクオリティがあった。あの年齢でそれができるのは稀だ。あの頃から変わっていない期待に応え続ける彼の活躍がイングランドでみれるかもしれない。


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