2015-02-24

元守護神ミニョレを讃える


リバプール史上最高のゴールキーパーといわれるレイ・クレメンスは、自らの手でアンフィールドのキャリアを救ったシモン・ミニョレを称えた。ミニョレは12月に先発を降ろされブラッド・ジョーンズにポジションを奪われるというスランプに陥ったが、スタメンに復帰後、10失点に抑え7試合で無失点をキープしている。

「シモンが事態を好転させたことは大きな称賛に値する。自信があるかないかでどれだけの違いが出るかというのがよくわかる。シーズン前半は苦しんだ。プレーできなくなってすぐブラッド・ジョーンズが負傷し、予想よりも早く復帰するというボーナスをもらった。彼はチームに戻ってから、どんどん調子を上げている。驚いてはいないよ。シモンならこれくらいやれると思っていた。サンダーランドでは超越した素晴らしいシーズンを送っていたからね。シーズン前半は彼の思うようにいかない時期があったが、反省して改善させた。まだ改善をすべき箇所はいくつかあると思うが、今の彼はとてもいいプレーができているから、このまま続けてほしいよ。」

ミニョレはパフォーマンスが向上した要因として、フィアンセの『頭で考えすぎじゃない?』との一言が事を動かしたと明かしている。68~81年の間に665試合出場し、323試合無失点の記録を持つクレメンスにも同じような経験があり、ミニョレに共感した。

「自分の現役や引退後指導してきたキーパーたちを想うと、すごく共感できる。上手くいかないときほど自分の行動を考えすぎてしまったりする。ネガティブ思考はネガティブなアクションにつながる。リラックスして本能で動くのが一番良いんだ。シモンの性格は問題ないと思う。数か月前前に読んだ彼のインタビューで、『実力を証明する必要があるのではないか』と真剣な質問をされて、『彼は証明するものは何もない』と答えていた。以前の彼に戻れるくらいのメンタルの強さがある。現代の問題は、余りに多くの人が早すぎるジャッジをしてしまうこと。数試合で調子が悪ければ、'すぐにお前は使えない'と言われ、ちょっといいプレーができれば'スタメン確実の大物になる'と騒がれる。リバプールのようなクラブではポジション争いが終わることはない。常に安定したプレーができることをピッチでみせなければいけない。」

開幕当初にはゴールキーパーとディフェンスのコミュニケーション不足が指摘されていたが、解消されたことがチーム改善の大きな一歩になったという。

「バックスリーとキーパーとのコミュニケーションと相互理解が良くなったようだ。みんながさらに自信を持ってプレーしている。ディフェンダーたちはちょっと滑ってもキーパーがセーブしてくれるだろうという信頼ができた。以前は自分がミスをすれば終わりだという感じで、キーパーに対する信頼がなかった。」

今の調子を保つことができれば、チームでチャンピオンズリーグ出場権を勝ち取ることも夢ではない。

「結果がすべてという世界だ。そのなかでクリスマス前の結果はブレンダンにとって理想ではなかった。だが彼は全くパニックになったりせず、自身の哲学、プレースタイルを貫いた。スリーバックに調節してから、どんどんチームの状態は良くなっている。今の選手たちで一番いいかたちを見つけたんだ。ダニエル・スタリッジの復帰は攻撃面で大きなプラスだ。さらに守備が堅くなった。ジョーダン・アイブの覚醒もボーナスだ。彼はダービーから呼び戻されて以来非常に良くやっている。」

「トップ4はアーセナル、マンチェスター・ユナイテッド、サウサンプトン、リバプール、トッテナムで3位と4位を争うことになりそうだ。最後の最後まで走れるチームが勝ち取ることになろう。リバプールには勢いがある。来週はマンシティとの対戦を控えていて、日程は厳しい。正しい方向に進んでいるから、あとはそれを続けられるかどうか。リバプールはシモンはシーズン終了まで今のパフォーマンスを続けていけば、トップ4に入れる可能性は十分にあるし、トロフィーも獲得できる。」

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