2015-05-14

ジェラード:泣いちゃうかも


週末はスティーブン・ジェラードが泣いても笑っても最後のアンフィールドでの公式戦。盟友ジェイミー・キャラガーから泣くなよとアドバイスを受けたジェラードだが感動するサポーターを見ると泣いてしまうかもしれないと心境を明かした。

「俺はジェイミーとは違う。俺は冷酷な男じゃないし、ジェイミーほどの男らしさもない。その時にならないとどうなるかはわからない。普段の俺は感情的になっても涙を流すタイプじゃない。我慢して抑えるほうだけど、今回はどうなるかな。ちょっとの涙を流すくらい恥でもなんでもない。」

「試合はすごく楽しみだし、勝利が欲しい。キャリア最後のアンフィールド試合だ、もちろん勝ちたい。さらにゴールも決められたら嬉しいボーナスだ。でも一旦試合が終わって、ファンにお別れをするとなるとどうなるか。テレビ放映されるから世界中のファンにお別れができるいい機会でもある。俺も家族も想いがこみ上げることだろう。多くのサポーターたちもそうだと思う。17年もいたんだから、それが普通だよ。」

涙あれども、長年支えてくれた世界中のサポーターにしっかりお別れを言いたい。

「今はまだ数試合残しているし、お別れについては今はあまり考えないようにしてる。みんなそのことばかり口にするけど、俺は残りの試合と練習にしっかり集中したい。シーズンが終われば感傷に浸る時間はたっぷりある。だけどサポーターが泣いている姿を直に見たくない。だってみたら自分も泣き崩れて、感情を出し過ぎてしまうんじゃないかと不安なんだ。」

「試合後は胸ががいっぱいになって、最悪だろうな。試合が終わってサポーターに別れを告げる時に、本当に実感が湧くんだろうと思う。これまで同じ状況になったことがないから、どうなるのかは自分でも全くわからない。感情をコントロールできるように頑張る。でもこれまでずっと支えてくれたサポーターたちにきちんと感謝の気持ち伝える機会も欲しい。」

「日曜日は飲み行かずに二日酔いしてると思う。もうアンフィールドで本気の試合をプレーすることが二度とないんだって落ち込んでるよ。アンフィールドでプレーするのが大好きだし、これまでプレーしてきた試合すべて楽しかった。自分のキャリアを誇りに思う。その点は笑って振り変えられるけど、アンフィールドでの時間が終わってしまったとなると悲しくなるはずさ。」

「最後だなんて変な感じだし、当日もそうだと思う。キャリアを通して支えてくれた俺や家族、友人にとって感動する日になる。スタジアムのサポーターだけでなく、長年応援してくれる世界中のサポーターにとってもそうだと思う。注目を浴びるのは苦手だけど、いいパフォーマンスで勝って、気持ちよく見送られたい。」

リーグ優勝できなかったことを何より悔やんでいるキャプテン。誇れるキャリアを積んできたが、昨シーズンのスリップの重要性は否定できない。

「退団後に振り返ったときにあれは自分のキャリアで最悪だったと言うことになる出来事。リーグ優勝は38試合の勝敗で決まる。でも俺はあのスリップの大きさを軽視するほど馬鹿じゃないよ。その責任はしっかり受け止めていく。これまでもそうしてきたつもり。これまでの17年間で自分がどういう選手かというのは示してきたつもりだし、ファンはあの一瞬の出来事だけじゃなくて、17年間を見て尊敬してくれていると思う。」

「リーグ優勝できなかったことは、唯一の後悔というだけでなく、最大の後悔でもある。コレクションが完成したと言いたかった。それが叶ったらキャリアに花を添えることができていた。素晴らしい瞬間もあれば、それには必ず苦しみもつきものだ。優勝を逃し手悔しい思いをしたFAカップや07年のチャンピオンズリーグ決勝もあった。すべてうまく行ったなんていう選手はいないし、俺のキャリアもいいことばかりじゃなかったけど、誇りに思っているし他の何にも替えられない。」

クラブキャリアに専念するためにイングランド代表を退いた昨夏には今季いっぱいで引退するとは思っていなかった。

「少し自分が思っていたより早くその時がきた。1年前に代表を引退したときには、来シーズンもリバプールにいるだろうと思っていた。でも状況が変わったり、ほかの事がでてきたりして、決断をしなくてはいけなくなった。」

「このタイミングは間違っていないと思う。もう少しいてほしいと惜しんでくれる人々がいるなかの退団かなと思ってる。そのほうが、'もう十分"と必要とされなくなってから出ていくよりいい。もちろんキャリアで最も辛い決断だったけど、理由もタイミングも正しかったと思ってる。」

もうすぐ'元リバプール選手'と呼ばれる日が来る。

「元選手って言われるようになるなんて今は変な感じがするけど、じきに慣れる。こういう日は誰にでもいつか来るものだ。もうすぐ35歳になって、リバプールに帰ってくる頃には37歳になってる。その頃には元選手と言われることには慣れてるはずだ。元選手としてレジェンドの仲間入りをして、チームを応援していくことも楽しみにしている。」


BBC/ LFC/ Sky Sports

Get your big towel ready people!

1 件のコメント:

Kubo さんのコメント...

Yukaさん、いつも楽しく拝見させていただいております。

ただ、今回は...。

インタビューを読ませていただいて、深夜にうるっとしてしまいました。

自分にとって、ジェラードは同年代のヒーローです。

どんなテクニカルなプレーよりも、キャプテンのダイナミックで、魂のこもったプレーにずっと魅了されてきました。ピッチを駆け回る8番は、ただ、ただ、カッコいいです。

最後のアンフィールド。素敵な一日になって欲しいと思いつつ、同時に残念な気持ちでいっぱいです。

思えば、キャプテンと一緒に一喜一憂するのが、週末の日課であり楽しみでした。

キャプテンが去ること、本当に受け入れがたいことですが、あと二試合心に刻みたいと思います。

感謝しかないのですが、辛いですね。