2014-11-23

キャラガー×アロンソ対談

Former team-mates Alonso and Carragher reunite.

Daily Mailリポーターを務めるジェイミー・キャラガーによるシャビ・アロンソ独占インタビュー。かつてのチームメイトが本気で語る!笑う!

Carra:バイエルン・ミュンヘンへの移籍はアッという間に決まったみたいだな。なんでそうなったの?ペップ・グラディオラにはずいぶん前から誘われていたの?

Alonso:確かにあっという間に決まった。移籍市場が閉まる2週間前だったよ。マドリードで5年過ごした。そのなかでずっとクラブが求めていた10個目の欧州制覇を成し遂げて、仕事を終えた感があったんだ。あとはマドリードであと数年過ごすか、何か違うことをしてみるかのどちらかだった。ラ・リーガとプレミアリーグを経験したし、ドイツのリーグを経験してみるのもいいなと思ってね。ブンデスリーガはどんどんレベルアップしているし、ここは欧州屈指のトップクラブだから。

Carra:イングランドに戻るという選択肢はなかったのかい?

Alonso:なかった。バイエルン以外に選択肢はなかった。いくつかイングランドのクラブが興味を示しているというような噂話は耳にしたけど、マドリードにいるつもりだった。バイエルン・ミュンヘンの話があったとき、自分に対して『お前は何がしたいんだ、どこへいけば幸せなんだ』って問いただしたよ。どこか違うところで新たなチャレンジが必要だって思った。キャリアで経験を積むには最後のチャンスになるだろうって思って。故郷のレアル・ソシエダからイングランドの最高のクラブ(キャラに笑顔ニヤリ)へ行って、スペイン最高のクラブでプレーし、ドイツのベストクラブでプレーする。美しいキャリアだよね。自分のキャリアのスクリプトが欲しかった。俺は君みたいにワンクラブ男にはなれないよ(笑)。

Carra:バイエルン・ミュンヘンに加入した事でクラレンス・セードルフに続く3つのクラブで欧州制覇した男になれるチャンスがあるな。

Alonso:それを目標にやってるよ。俺自身にとっても素晴らしい功績になる。リアルにそんなチャンスが自分に巡って来るなんて夢にもみていなかったけど、今のチームならどのタイトルも狙いに行けると思う。マドリードやバルセロナ、チェルシー、PSG、ユベントスがいるなかで勝ち抜けるのは大変だ。欧州一流のクラブが集まるなかでどれだけやれるのか楽しみさ。

Carra:チャンピオンズリーグの組み合わせはどう思った?惜しくもアンフィールドに戻るチャンスを逃したな。

Alonso:そうなんだよ!ちょうどバイエルンでメディカルチェックをしてるときにやっていて、終わって見たら…

Carra:メディカルチェックで失敗して帰ろうと思ったか?(笑)

Alonso:ハハハ。ショックだったよ!アンフィールドに戻れるかもしれないって期待してたのに、あい~やい~やーってなった(笑)。戻りたかったな。もう一度アンフィールドでプレーしたい。今季のノックアウトステージでチャンスがあるかな?まだわからないけど。リバプールファンとは今も特別な繋がりがある気がしている。俺達が体感した欧州の夜は忘れられないよ。あのときは欧州で勝てない相手なんていないって感じられていたよな。イスタンブールでの勝利は夢の夢みたいだった。

Carra:火曜日にはマンチェスター・シティとの対戦だ。すでにグループステージ突破が決まっているわけだけど、シティを敗退させにいく?脅威だと感じるチームかな?

Alonso:もちろん彼らは脅威さ。シティがノックアウトステージに進めば、彼らならホームでもアウェイでもどんな相手にも勝てる。俺たちの仕事は勝つ事。俺はプレーしたい。イングランドでの試合は特別だ。シティは厳しい状況にいるのはわかる。ペレグリーニのもとでプレーしたことがあるし、よく知っている選手たちもいるから、敗退してほしいとは言わないけど、試合は勝ちたい。

Carra:なぜシティは欧州で苦しんでいるんだとと思う?イングランドのクラブは今ヨーロッパで苦しんでる。俺たちが一緒にプレーしていた頃は、リバプールやチェルシー、マンチェスター・ユナイテッド、ア―セナルがノックアウトステージにいるのは当たり前のようだった。何が変わったんだろう?


Alonso:外からみている俺にはよくわからない。ただ言えるのは、俺たちが一緒にプレーしていた頃のリバプールの欧州での結果はすごかった。あれは普通じゃないし、フットボール界でも例外だと思う。周期的なものかもしれないね。例えばドルトムントは、国内リーグでは苦しんでいるけど、欧州では立派なチームだ。俺たちもいいチーム。ドイツは欧州でかなり力をつけてきている。ここ数年イタリアとイングランドのリーグは以前ほど強くない。でもいつか勢いが戻って来るときが来ると思う。

Carra:でもなんでだ?俺たちがプレーしていたときは守備が堅かった。ユナイテッドもチェルシーもそうだった。誰もが美しいプレーをしたがる。でも強く、しっかりまとまったチームでいなくちゃいけない。今それがイングランドが苦しむ要因になってる。アウェイではクリーンシートを守れないし、相手がホームに来ても失点ばかり。

Alonso:そうだね。欧州で戦っていくためには大舞台での勝ち方を知っている選手が必要さ。スペインとドイツのチームはそれをわかってチームを作ってる。イングランドのチームは大きく変わった。今イングランドで堅いと思えるチームはチェルシーだけ。リバプールは昨シーズン良かったけど、今シーズンは苦しんでいる。時間はかかるよ。3年で2度リーグ制覇をしたシティでさえも、欧州ではそのメンタリティが保てない。そうなると大変だと思う。

Carra:一緒にラファのもとでプレーしていたときは、攻撃やカウンターアタックを仕掛けられるときはするけど、あとはホームでもほとんど守備って感じだったな。昨シーズン、マドリードもバイエルンをカウンターアタックで驚かせた。ペップ・グラディオーラは毎試合プランがあるみたいだ。いろんな策があるというのはやはり大事?

Alonso:俺がみてきた成功するチームと言うのは3つのシステムを使い分けてる。状況や必要に応じて使い分けられるんだ。哲学を破るっていうのとは違って、強みをわかった上で、選手たちにきちんと試合ごとに準備をさせるってこと。俺たちがプレーしていたときも、相手チームによってプランがあったでしょ。毎試合全く違ってた。たとえば今季のミュンヘンは3バックでプレーするけど、4バックや5バックでプレーしてるときもある。少なくとも3~4システムは必要だ。それは芯を曲げるのとは違う。

Carra:シャビの口からそんなことを聞けるとは嬉しいな。イングランドでは、バルセロナやスペインでは勝つには一方的にプレーする方法しかないって思われているから。それがシティやア―セナルが欧州で苦しんでいる原因だろう。シティは常に4-4-2だし、ア―セナルはボルシア・ドルトムントに5-0で負けてもおかしくなかった。

Alonso:自分のスタイルでプレーすれば何だって起こりえる。勝てるかもしれない。でもチャンピオンズリーグの準々決勝や準決勝で勝つためには、しっかり試合をコントロールする必要がある。相手に先制されたときのプランがなかったらそこで終わりだ。しっかり状況を見て、相手が変えたら、自分も変えなければいけない。



Carra:バイエルンはどう変えるの?昨シーズンのチャンピオンズリーグ準決勝で他クラブがバイエルンを倒す方法を見つけだしたかな。

Alonso:レアル・マドリードの真似をするのは簡単じゃない。ロナウドみたいな勢いで走れる選手はどのチームにもいるわけじゃないからね。

Carra:彼は世界最高の選手かな?

Alonso:間違いない。最近のインタビューで、ドイツがワールドカップ優勝したからマヌエル・ノイアーかほかのドイツの選手がバロンドールを受賞したらフェアだって言った。でもロナウドがまた受賞したとしても、彼の素晴らしいシーズンと欧州制覇を考えるとフェアだと思う。彼はこれまで俺がプレーしてきた選手のなかで最高の選手だ。あ、もちろんキャラの次にね!(笑)

Carra:イングランドの選手たちはテクニックに劣ると言われてる。でも俺に言わせてもらうと、それより試合の読みの甘さのほうが問題だと思うんだ。

Alonso:その通りだと思うよ。リバプールでプレーしていたとき、試合前にマッチデープログラムを読んでいて、そのなかで12歳のアカデミーの選手が、強みは何かと聞かれてなんて答えてたと思う?シュートとタックルだって。タックルが強みだなんていう選手じゃだめだろうって思った。

Carra:ジャック・ウィルシャーがホールディング・ミッドフィルダーをしているのを観たことあるか?君やブスケッツ、クルース、ピルロとは違って、イングランドにはバンバンタックルを仕掛ける中盤の選手がいるのが普通だ。でもイングランドにとってウィルシャーのような選手がでてきたのは一歩前進かな?

Alonso:前進だよ。以前にはマイケル・キャリックがいたじゃないか。彼は試合で機転が利く選手だ。周りにいい選手がいれば、中盤ですごい存在になっていただろうね。

Carra:イングランドでは、ウィルシャーはそういう役なのかどうかで議論が起きてる。常に守備を意識した選手じゃなく、司令塔がそこに入るのは問題だと思うか?

Alonso:必要なのはその時何が一番ベストかを考えられる人だ。攻撃なのか、守備なのか。どのタイミングで動いてスペースを作り、ラインを作ってパスをするのか。そうすればほかの選手を動かさなくて済む。ペップはマリオ・ゲッツェにいつもそう指示してる。“お前は動くな!そこにいろ!ボールが来るのを待て!動くんじゃない!”ってね。チームにはゲッツェが10秒間立っている映像を見せている。ペップはポジションについてかなり練っているよ。どこでもかしこも走ればいいってもんじゃないんだ。ある選手はじっとして、ほかの選手を動かして、どう繋ぐかなんだ。

Carra:夏に代表を引退したな。代表で話をするときには、イングランドの選手たちについていろいろ意見していたんだと思うけど、実際どう見てたの?

Alonso:個人名を出すと、スペイン代表の選手たちはみんなスティービーやスコールズ、ルーニー、ランパードを高く評価していたよ…

Carra:あとキャラガー?!

Alonso:キャラガー?そうキャラガー!(笑) って俺が言ってるのは中盤の選手だよ。キャラのことはキャラドーナと呼ぶほど尊敬しているんだから(笑)。個人的に選手たちが尊敬する選手たちはいても、チームとしてはあまりうまくいかなかったんだろう。なんでって聞かれても、選手なのか、監督なのか…なんで上手くいくシステムが見つけられなかったのかな。

Carra:スペインにはその上手くいくシステムがあったってわけか。俺はなんていい評論家だ(笑)。君がリバプールに来た時、俺がスペインは何も勝てやしないって言ったの覚えてるか?

Alonso:言ってた(笑)!覚えてる!確か(キャラのスカウスを真似するシャビ)“スペインは走れない!スペインは走れない!”って言ってた。キャラには一番うるさい選手金賞をプレゼントするよ。09年のウエストブロム戦で、2-0でリードしている状況で、アルベロアがボールを失って守備のラインから出したんだよね。そしたら次の瞬間“このヤロー!お前だアルベロアー!お前はマラドーナじゃねえんだぞ!”って叫んでたなぁ(笑)。

Carra:代表で影響力が大きかった選手を一人あげるとすれば?

Alonso:一人の選手っていうより軸がしっかりしていたからだ。イケル(カシージャス)は08年のEUROでは鍵となる選手だった。ワールドカップはプジョル。それからはセルヒオ・ラモス…

Carra:ラモス?マジ?イングランドでは頼りない選手だって言われているけど。

Alonso:メンタルがしっかり整っている時の好調なラモスは世界トップレベルだ。中盤にはシャビ、シルバ、イニエスタに俺。多くの中盤の選手がいたことが強みだった。一対一で強い選手はいなかった。チャンスを作り出すまでショートパスの繰り返しが必要で。チャンスを作れたら絶好調のダビド・ビジャとフェルナンド・トーレスがいた。

Carra:将来はどうする?コーチになる?大統領か?

Alonso:解説者!(爆笑) たぶんコーチングバッジを取るかな。まだいろいろ考えている途中なんだ。これまでプレーしてきた多くの監督のもとでたくさん学んだ。でもまだそういうステップを踏むのを急いではいけない。ブレイクをくれってフットボールから離れることを考えることもあるしね。

Carra:じゃあギャリー・ネヴィルを追放して、一緒にマンデーナイトフットボールやるか?(笑)

Alonso:嫌!チャンピオンズリーグのときだけ呼んで(笑)

二人ともだいすきー♡これ映像で観たい♡♡

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