2014-11-06

ヘンダーソン獲得で解雇


2010年から1年半フットボールダイレクターを務め、リクルートメントの責任者であったダミエン・コモリが、解任となった理由はジョーダン・ヘンダーソンの獲得であったろうと明かした。2011年に当時20歳のヘンダーソンをサンダーランドから£1600万で獲得した。

「我々がジョーダン・ヘンダーソンを獲得したとき、彼はものすごい批判を受けた。それで私も相当非難されたよ。解任の理由を告げられたことはないが、ジョーダン・ヘンダーソンの獲得が原因だったと思うに至った。当時オーナーたちは彼は力不足だと確信していたからね。」

今ではチームに欠かせない存在となり副キャプテンに就任したヘンダーソン。コモリの目は間違っていなかった。

「ジョーダン・ヘンダーソンは我々が探していたファイナルサードでの足の速さ、フィジカルの強さ、ペース、創造性を持った選手だった。私は年齢、移籍金をふまえ、ジョーダンをほかのプレミアリーグの一流のミッドフィルダーと比較して評価していた。私のポジションでは年齢、市場価格、選手が移籍可能かどうかを観る必要があった。あらゆる面を考慮しても彼の当時の活躍から考えて、市場でも過小評価されていた。だが私は彼を買いかぶったと言われたんだ。サンダーランドの理事たちもあとになって、“君は何を考えていたんだい?”と言っていたくらいさ。」

「当時20歳のジョーダンは卓越していた。ゴール前で彼が作り出すチャンス数は非常に優秀だった。ゴール前での流れの中から彼が作るチャンスの数は、リーグで5~10位のチームなかでは一番だったよ。その彼の活躍をみてこの選手は何か持っていると思った。5年前にはアンリやランパード、ファブレガスがいた。そういうタイプの彼が現れて、彼は特別な才能を持っていると思った。あの時私が見ていたものが偶然ではないってことが今証明されている。」

ルイス・スアレスを連れてきた張本人でもある。スアレスを良く知るコモリは、現在のリバプールの不調はエースの移籍が要因だと指摘した。

「彼は素晴らしい人間だよ。そばにいてほしい、チームメイトでいてほしい、とみんなが思う選手だ。戦にいくのならばスアレスは味方に必要な存在。彼はいつでもどんな試合でも100%尽くす男だ。トレーニングではいつも笑顔。誰にとっても素敵なチームメイトだよ。テクニカル面でもリーダーだ。昨シーズンと今シーズンの違いをみれば、彼がどれほどクリエイティブだったかがわかる。彼は非常に情熱的な選手で、超越したハードワーカーだったから、リバプールはチームを引っ張るスピリチュアルリーダーを失ったんだ。」

手本となるスアレスがいなくなり、ダニエル・スタリッジの不在も痛手となっている。

「まずリバプールは二人のメインストライカーを失ったという事実が大きな要因だろう。スタリッジの負傷とルイスの移籍は大きな痛手だ。それにチームスピリットもなくなってしまったようだ。昨シーズンのリバプールは非常に熱いプレーをしていて、一体感があった。今のチームはまるではじめて会ったかのような感じだ。ニューカッスル戦では全く活気がなかった。ルイス・スアレスは移籍したその日からチームにその活気をもらたしてくれていた。彼は自ら手本となりチームをリードする選手だった。」

多くの選手を一気に獲得するのはリスクが伴う。それがリバプールのチーム精神を崩した要因だと語る。

「ルイスの代役を立てるなんてことはほぼ不可能だ。だから私は彼の獲得に多額を費やした。クラブがひとつの市場で3人以上獲得するとなると、チーム精神を失うというリスクがある。確かにリバプールが獲得した選手たちは優秀だ。だが慣れるまでにどれだけかかるのかわからない。それに不振が続けば彼らの自信にも影響する。」

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