2014-02-02

Carrager: SturridgeはなぜKopに愛されない?


スタリッジはなぜKOPに愛されない?
絶好調のスタリッジが、KOPの間での人気度を裏付けるに最適な試合であるマージーサイドダービーで2得点した。アンフィールドの観衆の中で観戦していた俺は、またもや彼の素晴らしい活躍に感動した。彼のプレーからはチャンスがあれば絶対逃すものかという自信が漲っている。だが不思議なことに4対0のエヴァートン戦の試合中に彼の名前が歌われることはなかった。リバプールやイングランドサポーターは一体いつになったら彼のすごさを評価するんだろう?

彼は一年前にリバプールに加入してから、34試合で27得点している。これはとんでもない数字だ。だがまだ何だか彼の活躍には疑問符がつくような時がある気がしている。移籍後に調子が振るわない日には、活発な動きを見せないなという時があった。今後治療に時間をとられてしまう選手になるんじゃないかと思った。だが、ここ一年の彼は、レギュラーの座を射止め、プレミアリーグのベストプライヤーの一人だ。ウェイン・ルーニーが18試合で9ゴールを決め、今季の活躍を称賛されている。だがダニエルの数字はもっと上だ。15試合で13ゴールを決めている。エリア内での彼のパフォーマンスの高さは非常に安定していて、欠点がないくらいだ。彼の活躍が続けば、リバプールがトップ4に入れる可能性は大いにある。それが夏まで続けば、イングランド代表としてワールドカップで大きくチームに貢献してくれることだろう。

ジョン・テリーは誰よりも上
2005年にチャンピオンズリーグの決勝出場を決めるホイッスルが鳴った時、俺にはひとつだけ真っ先にしたいことがあった。キャリアの中で最も輝かしい瞬間一つであったのにもかかわらず、KOPの前で踊って喜ぶチームメイトのもとへ行くのではなく、アンフィールドに観戦しに来ていた家族や友人のもとへ行くことでもなかった。喜ぶことは後でもできると思った。エネルギーを使い果たしヘトトになったチェルシー戦が終わって最初に思いついたのは、最後まで俺と同じく全力を尽くしたジョン・テリーのもとへ行き、握手をすることだった。2試合に渡り接戦をしたリバプールとチェルシー戦のハイライトは素晴らしい守備だった。行く先を分けたのはあの議論を呼んだゴール。あと一歩のところまで行ったジョンはもちろんがっかりしていた。だが俺は彼の活躍を称えたかった。あの日の俺たちはまるで試合終了のベルまで戦うボクサーのようだった。

リバプールとチェルシーのライバル関係が激しくなる中で、ラファ・ベニテスがモウリーニョはテリーという選手がいてラッキーだと言っていたことを覚えている。俺はすぐに監督には俺がいるじゃないかと返した。するとラファはピノキオのモノマネで“そうだね、君はテリーと同じくらい上手いよ!”と言ってきた。だから俺も同じくピノキオ風に“そうだ、そうだ、君はモウリーニョくらい優秀な監督だよ!”って返した。俺にはラファが言いたい事はわかった。テリーはボールを磁石のように引きつける力を持っていた。頭や足をつかい大事な場面できちんと守って見せた。ジョンは俺をレベルアップしたバージョンの選手で、彼の存在があったからイングランド代表引退を決めた。

2005年の準決勝から9年経つが、彼のプレーのクオリティの高さは時間の流れを感じさせない。俺がプレミアリーグの史上最強イレブンを選ぶとすれば、彼の名前は一番最初にディフェンスに入れる。プレミアリーグには、リオ・ファーディナンド、リカルド・カルヴァーリョ、ヤ―プ・スタム、トニー・アダムス、ソル・キャンベル、ヴィンセント・カムパニーとこれまで何人か活躍の際立つセンターバックがいる。才能に値する功績を残してきた選手たちだ。だが、中でもジョン・テリーはずば抜けている。1993年のポール・マグラー以来にPFA最優秀選手に選出された唯一のディフェンダーだ。彼は活躍に比例する評価を受けていないと思う。フィールド外で騒動になった彼をこれほど称賛することに疑問を呈する人もいるだろう。彼の騒動は長きに渡って話題になっている。こういった騒動で彼のプレー能力の高さがかすんでしまっている気がする。

考えてみて。プロの選手たちによって選ばれるFIFAProの年間最強イレブンに05年から09年まで毎シーズン選ばれている。この頃の彼のパフォーマンスレベルの高さと安定感は超越していた。同じくチェルシーがリーグタイトルを獲得した04-05シーズンのチェルシーの失点数はものすごい。38試合で15失点という記録は今後も破られることはないのではないか。耐久力とクオリティを備えるテリーはモウリーニョ布陣で欠かせない存在だった。彼のこの強みがチームでの活躍を確固たるものにしている。今シーズン23試合にフル出場しているたった5選手のうちの一人だ。

しかし月曜日のシティ戦では、彼にとってシーズンで最も大事な試合に挑むことになろう。ディフェンダーとしてエティハドスタジアムに行くというのは攻囲されに行くようなものだ。セルヒオ・アグエロは欠場だが、彼がいなくともアルバロ・ネグレドやエデン・ジェコがいる。チェルシーやテリーがどう挑むのか非常におもしろい試合になりそうだ。今のマンチェスターシティに乗り込むのは、欧州のどのディフェンダーにとっても大きなチャレンジだ。失点は多くないア―セナルでさえ6失点している。6失点したトッテナムの得失点差はさらに開き、ユナイテッドは4失点で完敗した。

ジョン・テリーは素早さに欠けるという指摘があるが、センターバックで素早い選手はほとんどいない。彼は試合を読む力に長けているから危険を避けることができる。彼はボールさばきのうまさが評価されていない。利き足でない足でうまく切り替えができるディフェンダーは多くない。昨シーズン彼が14試合しか先発していないことから、彼は非難の対象になりやすい。彼に対する非難のなかには、ばかばかしいことがある。調子の振るわない試合がひとつあれば、すぐ30歳をすぎかつてとは違うという人がいる。全くくだらない考えを持つ人がいるものだ。例えば、リオ・ファーディナンドとネマニャ・ヴィディッチは負傷と不調に苦しんでいるものの、それなりの非難は受けていない。テリーはピッチ外での人気度が下がっているばっかりにすぐ叩かれる。

テリーはイングランドのセンターバックでは今でもベストプレイヤーだが、ロイ・ホジソンがワールドカップのチームに呼び戻すとは思えない。いろんなことがありすぎた。俺もテリーも代表引退はいいかたちではなかった。代表を引退したことで、彼のプロキャリアが長くなっているのは確かだ。チェルシーのクル・ズマの獲得から分かる通り、クラブは未来を見据えている。だがチェルシーテリーに契約延長をオファーすべきだ。彼のこれまでの貢献以上に、今後もクラブに彼がもたらしてくれるものを考えるべきだと思う。


Daily Mail

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