2014-12-15

キャラガーによる解説・叱責




16節を終えたった21ポイントにとどまり、64/65シーズン以来最悪の結果となっている。Sky Sportsジェイミー・キャラガーによる試合後解説。映像とともにどうぞ。

1点目
こういうシチュエーションはこの日2,3度あった。いいプレーからスターリングがチャンスを逃した。モレノはかなり攻撃的だった。それは全く問題ない。代わってジョー・アレンがウィングバックのようなかたちで彼の穴を埋めていた。これはどんなときも、どんなフォーメーションでもよくあること。そしてバレンシアにボールが渡る。ここでモレノのすべきことは、アレンが自分の仕事をしているなら、アレンの仕事をしに行くこと。中にいる選手を止めに行くか、二人のカバーをしに行くか。ただボールに寄って行くだけではいけない。そしてアレンはタックルするなり、ファウルになってもいいから止めろ。そしてボックス外でルーニーを自由に前に行かせたコウチーニョは許されない。だらしない。緩い。マンチェスター・ユナイテッド視点から観ると素晴らしいゴールだ。ジョー・アレンが脇に取られたことで、ジェラードが孤立している。モレノがその分ジェラードのサポートに行くべきだった。そしてここで何度も言うがコウチーニョのしたことはだらしなさすぎる。ボックス端でスペースを与えすぎだ。

2点目
アンラッキーと言えばそう。オフサイドだし、ゴールになるべきじゃなかった。だがオフサイドはスピードが速くジャッジは難しい。でもマンチェスター・ユナイテッドはいい展開をしていた。リバプールは最初の20分は上だったが、先制点を決めてからユナイテッドに勢いがついた。リバプールの視点から観てみよう。彼らはもっとうまく対処すべきだ。これは毎週のように言ってる。下がりすぎ。相手に楽させすぎ。ファンペルシーへのチャレンジもない。特にシュクルテルとロヴレンだ。ワイドのアシュリー・ヤングへボールが行ったここで、二人はラインをボックスの外に留めて、二人のストライカーをしっかりマークしておかなければいけない。シュクルテルはファン・ペルシーから遠すぎる。そんなところから届くはずない。もちろんこれはオフサイドになってるが、ラインズマンにとって簡単なジャッジじゃない。昨シーズンにも深すぎるということは言っていた。サコーがいた時もそうだった。この失点はシュクルテルがチャレンジに敗れたからではなく、彼の間違ったポジションのせい。彼はもっと気を引き締めて、ラインを上げて、ボールへ行け。

3点目
ここはいいパスが出た。ラインズマンもいいジャッジをした。ファン・ペルシーのフィニッシュは良かったが、また個人のミスからの失点だ。またロヴレンだ。もっときちんとクリアしなければいけなかった。俺自身同じポジションでやっていたから、調子の悪い時があるのはわかる。彼は高額で昨シーズンの問題を解決するためにやってきたはずなのに、どんどん問題を悪化させているようだ。彼以上にプレミアリーグでミスをしている選手はいないよ。しかも失点に直結するミスだ。

勝負の分かれ目
デ・ヘアのバロテッリのシュートセーブはこの試合で最高のセーブだった。彼は全くどんな状況にも動じない。しっかり自分をコントロールしていて、パニックにならず、おかしなミスをしたりしない。昔の彼ならそうはいかなかったかもしれないが、リラックスしている。彼はこういう状況で常に冷静だった。今世界一のGKは誰かとなればノイヤーだろう。クルトワも近い。今日の彼のパフォーマンスは世界トップレベルのキーパーがするものだった。今まで俺が見てきた最高のゴールキーパーパフォーマンスのひとつだと思う。彼が今日の試合を分けた。リバプールに昨季のスアレスやフィットしたスタリッジがいたら、リバプールは負けていなかったかもしれない。これだけチャンスがあれば、しっかり一流のフィニッシュができるストライカーがいれば得点になっていただろう。

ポジティブ
今季のリバプールの問題としてチャンスメイクの乏しさがあったが、今日それが治っていた。リバプールがこれだけ多くのチャンスを作ったのは今シーズン初めてかもしれない。これほど多くのチャンスをオールドトラフォードで作れるチームは、俺自身もプレーしたことがないよ。だが何度も言ってるがパフォーマンスにはもっと改善が必要だ。

監督へのプレッシャー
今のオーナーは歴代のオーナーとは違う。ロイ・エヴァンズ、ラファエル・ベニテス、ジェラール・ウーリエは5~6年与えられていた。でもFSGはロイ・ホジソンもケニー・ダルグリッシュもダミエン・コモリもすぐ変えた。だから俺が現役だった昔とは流れが変わったと思う。だけどシーズン途中で監督を解雇するなんて馬鹿げてる。俺には理解できない。それにブレンダン・ロジャーズの昨シーズンの出来も考慮されるはずだ。あれほどいいプレーをしたり、あれほどリーグタイトルに近いリバプールのチームで俺はプレーしたことはない。だけど£1.2億も使って、50年ぶりの最悪の結果を出しているとなると、監督がプレッシャーを浴びるのは当然のことだ。リバプールの監督は結果が求められる。でもこの時期は監督の将来を議論しあう時じゃない。次の2戦、ボーンマスはすごくタフで滑りやすい試合だし、アーセナル戦も厳しい戦いになる。このチームとブレンダンの評価をするのはシーズンを終えてからにしよう。昨シーズンの成功をみていると、彼にはシーズン最後までやり抜く肝があると思う。でも改善は必須だ。

新たなゴールキーパー
このチェンジはデカい。数週間前から彼はチームから外されるべきだと言ってきた。チームのためじゃなく彼のためにもだ。でもこのオールドトラフォードの大一番で変えたってことは、ロジャーズがミニョレに “私には新しいキーパーが必要だ” と言っているようなもんだ。俺はそう見ている。アンフィールドでファンや選手たちを不安にさせまいと彼を外すこともできた。アウェイのこのビッグマッチでわざわざやったんだ。リバプールには来シーズン新たなゴールキーパーが必要だってことがわかる。チームにはNo.1キーパーにプレッシャーをかけるNo.2のGKが必要だ。ブラッド・ジョーンズはNo.2じゃない。ジョーンズはこれまでポジションを争ったようなことはなかった。彼がプレーできたのは、シモン・ミニョレがあまりにひどく、周りを不安にさせていたからだ。

Sky Sports 


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