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ジェイミー・キャラガーがルイス・スアレスを訪ねインタビュー:バルセロナでの活躍の秘訣、過去を元チームメイトに明かす。
Carra: バルセロナでの得点記録が77試合で61点だって?君を止められるディフェンダーはほとんどいない。でも昨3月にアンフィールドでスアレスをばっちり抑えたディフェンダー覚えてるか?
Suarez: (笑)。あれはチャリティーだろ。真剣にやりすぎ!いっつもだけど!
Carra: 事実を言ったまでだ!2011年にリバプールに加入してきたときにすぐに一流の選手だってわかったけど、5年後に世界一のセンターフォワードになってるとはな。何が伸びた?成長するためのカギはなんだ?
Suarez: リバプール移籍は夢だったけど、自分が達成したことに甘んじることはなかった。もっともっと上に行きたかった。リバプールでスティービーや君と一緒にプレーできたことは最高だったけど、責任は増し、もっと大きなクラブが関心を示してくれるまでになった。選手として常に前進するという姿勢を持ってる。
Carra: 君がまだリバプールにいた時、『チャンピオンズリーグに出場できれば、ルイスは残留する』って言ってる人たちがいたが、俺は『それはない。ルイスはチャンピオンズリーグ出場だけじゃなく、優勝すべき選手だ。』って言ってた。チャンピオンズリーグで数試合プレーするだけじゃなく、タイトルを手にすることが念頭にあったわけだ。
Suares: その通りさ。その気でやってる。プレーするだけじゃなくて、勝ちに行く。リバプールでの俺の目標は、チームをチャンピオンズリーグに導くことだった。クラブは5年間出場できていなかったからね。ドレッシングルームでよく話していたのは、チャンピオンズリーグがなかったらベストプレイヤーを獲得するのは難しいってこと。バルセロナでは出るだけじゃなくて、優勝するチャンスがある。
Carra: 6月のユベントス戦の2点目を目撃した時のこと思い出すな。正しい移籍だったって証明した瞬間だったと思う。
Suarez: 本当にサッカーでは驚くほどの早さで事が変わるし、それで生活も変わる。世界中の非難を浴びる最悪の選手から、試合を変える、重要なゴールを決められる選手と言われるようになった。いつだってチャンスはそこにあるし、自分が乗り越えてきた壁を誇りに思う。それが一番自分として満足しているところだ。
Carra: バルセロナでプレーした選手で同じような境遇だった選手といえばアレクシス・サンチェスが良い例だ。彼は素晴らしい選手だけど、ポジションのせいでバルセロナで苦しんだ。バルセロナに慣れるのはどうだった?フィットすることを心配したりしたか?
Suarez:
したよ(ため息)。最初はバルセロナのプレースタイルに自分は合わないだろうなって思ってた。ティキタカでプレーするし、スペースがないとなるとさらに難しくなるなって不安だった。でもチームメイトの助けと、ルイス・エンリケが9番で起用してくれたことがあって、気持ちよくプレーできるようになったんだ。リオとネイと最高の連携を築くことができた。彼らはチームのエンジンだし、イニエスタもものすごい選手。ピッチ外でもいい関係でいると、それがピッチ上でもみせられるようになる。俺が彼らと競いに来たんじゃなくて、協力するために来たってことをわかってくれた。
Carra:
正直リバプールを出た時、バルセロナでは右ウィングでプレーすることになるだろうなって思ってた。右ウィングは君のベストポジションじゃない。なぜその状況が変わって、メッシがポジションをスイッチすることに?
Suarez:
決めたのは監督さ。一緒にプレーし始めた頃は、右サイドで気持ちよくプレーできなくて、リオもそう感じていた。で、チャンピオンズリーグのアヤックス戦で変えてみようという話になった。それが上手くいったから、そのままキープすることになったんだよ。監督も俺たちがプレーしやすいシステムを望んでたから、それがいいって同意してくれた。
Carra: それおもしろい。コパ・デル・レイ準決勝でバルセロナが7-0で勝ったバレンシア戦カンプノウで観てたよ。君が4ゴール、メッシが3、ネイマールはペナルティやチャンスをミスしたけど、君のゴールを自分のゴールかのように喜んでた…
Suarez:
自分でも同じようになる。チームメイトのゴール以上に嬉しいことはないよ。それが普通だろ?前もって計画しているわけでもないから、そういう感情は内から出てくるものだ。世間はそういう目で見ていないみたいだけど、ドレッシングルームでは一緒に笑ってふざけてる。ピッチでみせてるのはカメラ用じゃない。ピッチ外でもあんな感じなんだ。お互いを想って喜ぶのは自然なこと。リオやネイのことを妬んでなんかいない。妬む理由がないだろ?妬んでなんかいたら結果に悪く影響してしまうだけさ。自分の長所も彼らの長所も良く分かってるから、お互いの長所を生かしてチームのためになれるようにプレーしてる。世界最高のリオのベストを引き出すことができたらバルセロナはトロフィーを勝ち取れるんだよ。3人の間に妬みはない。確かに過去には選手同志で揉めたり、妬みあったりしたことがあって、チームはそれで苦しんだ。今そんなことはないよ。
Carra: これまでウルグアイ、オランダ、プレミアリーグでプレーして今バルセロナだ。バルセロナの独特だったり、特別なところって何?
Suarez:
存分に楽しんでプレーできるってことかな。他のチームにいた時ほど責任を感じなくて済んでる。アヤックスでもリバプールでも俺がなんとかしなきゃっていうプレッシャーを感じた。でも今はピッチで楽しんで笑いながらプレーしている自分がいる。キャリアで苦しい時期は何度もあったけど、そういうことは考えたくない。今は本当に毎日が楽しいんだ。世界最高のチームで彼らとプレーできるなんて夢にも思っていなかった。リバプールでも一緒にすごく楽しい時間を過ごしたし、いっぱい笑ったよな。でも同時に大きな責任を背負ってた。それが時に悪い方向に行ってしまうことがあったんだと思う。
Carra: リバプールで重い責任があったってのはキャラガーがバックにいたからだろ!ジェラルド・ピケに俺に毎日してた股抜きをやってないだろな!
Suarez: ハハハ。やってない…でもやってみよっかな!
Carra: 君が素晴らしいプレーをしてるおかげで、過去の問題についてはもう今誰も口にしてない。それがいいプレーをしようっていうモチベーションにもなってる?偉大な選手として記憶してもらいたい?
Suarez: そうだな、そういう選手として名を残したい。過去に犯した過ちはいつまでも残るだろうけど、今更何も変えられない。でも良い事で覚えてもらいたい。チャンピオンズリーグ優勝、バルサで5冠達成とかね。再びチャンピオンズリーグ優勝できるチャンスがあるし、歴史を作りたい。そうなるとリバプールでの責任感を思い出すなあ。非難されないように苦しまなくちゃいけないって思ってたけど、ここでは責任を分け合ってるから前より楽しめてる。
Carra: プレミアリーグ優勝を逃したときもそういう思いがあったのか?クリスタル・パレス戦の後泣いてた姿覚えてるよ。
Suarez: 辛かった。本当にあれは辛かった。優勝したいって必死だったし、すごくいいプレーができていてチャンスがあるのはわかってた。クリスタル・パレス戦ではさらにゴールを決めてやるって挑んだのに、逆にやられた。同点に終わったあの試合で、優勝は無理だって悟った。みんなひどく落胆してた。あの好調だったころは、俺たちキャラについて話をしてたんだ。17年間ずっと尽して、引退した1年後にチームが優勝できそうだなんて…って。あの時はどう感じてた?
Carra:
辛かったよ。かなり。息子が毎試合応援行ってたし、当然息子のためにも家族、友人、クラブのためチームの優勝を願ってた。でも一方で、もしリバプールが優勝したら、1年早く引退し優勝を逃した男と言われ続けるのかって考えたりした。
Suarez:
これまで言わなかったんだけど、君が引退した時、クラブはもっと何かすべきだって思ってた。リバプールでのキャリア、リバプールの最も偉大な選手の一人として、最後の試合はもっと盛り上げて送り出すべきだろうってね。ただ個人的に感じただけだけどさ。
Carra: なーに言ってる!ディフェンダーにそんなのない!
Suarez: キャラガーの最後の試合で一番良かったのは、試合後のパーティだったな!(笑)
Carra:
自分では認めないだろうけど、俺は君が世界一のセンターフォワードだと思ってる。俺はメッシやクリスティアーノ・ロナウドはセンターフォワードには入らないと思ってるからな。若い頃憧れていた選手とかいたか?あんな選手になりたい!っていう選手。
Suarez:
究極はガブリエル・バティストゥータだ。彼は最高の9番だった。スペースを見つけるのが上手く、ボックス外からのシュートもできて、空中戦も強かった。彼のプレーは良く観てた。フリーキックも上手かったな。バルセロナでは蹴らせてもらえないけど(笑)。でも幼いころは彼の映像をみて、良く真似してた。
Carra: 君が引退する頃には、偉大なセンターフォワードの名前は、ロマリオ、マルコ・ファン・バステン、ロナウド…
Suarez: スアレス…
Carra:
(笑)になってるだろな!そう言おうとしたんだよ!サッカーはチームゲームだけど、たまには"ロマリオやロナウドより多くのゴールを決めたい"とか思ったりしないか?バティストゥータやファン・バステンに名を連ねたいなとか?
Suarez:
子供たちの命にかけて誓うよ。俺は絶対統計や他人の記録を塗り替えることを考えたりしない。とにかく成長することが大事で、記録は重視しない。トロフィーを獲得して、フォワードとしての使命であるゴールを決めたい。そして楽しむこと。ここまで苦しんだからね。数字に興味はない。
Carra: じゃあ今季何ゴール決めた?
Suarez: 36(即答)。
Carra: どの口が記録を知らぬと!こら!自分の得点しっかり知ってるじゃねーか!
Suarez: (爆笑)。ちがうって!本当だって!試合後に聞いたから知ってるだけ!
Carra: はいはいそうですか!ストライカーはみんな自分の得点数は必ず知ってるんだ。試合数は?
Suarez: 34!(まだ爆笑中、即答。)
Carra: 何が恋しい?スペインとイングランドのリーグの大きな違いはなんだと思う?
Suarez:
試合の雰囲気。プレミアリーグは本当に何が起こるかわからない。チームの間の差があまりない。スペインでは3~4チームとほかのチームでは大きな差がある。無礼なことを言いたいわけじゃなくて、報道なんかをみても、『バルセロナは今日何ゴール決めるでしょう?』とか。プレミアリーグなら勝つかどうかもわからない。そういう競争率の激しさは恋しい。それにスタジアムの雰囲気もね。イングランドではいつも非難されてばかりだったけど、アンフィールドの声援は最高だった。『今日試合か~』って試合ムードに入りきっていないときでも、アンフィールドに出てウォーミングアップすれば気持ちが切り替わるんだ。『今日2~3ゴールは決めないとな』って気合が入る。ファンの情熱が選手に直に伝わってきた。
Carra:
アーセナル戦でイングランドに帰ることになるな。今のバルセロナの調子の良さからして、バルセロナがタイトルを守り切れなかったら驚きって言う感じだけど。
Suarez:
また優勝できたら偉業だし、歴史に残るから是非実現させたいよ。でもチャンピオンズリーグでは何が起こるかわからない。チャンスはあるけど、バイエルンやレアル・マドリード、PSG、マンチェスター・シティにだってチャンスはある。悪い日はどのチームにも起こり得るし、そうなったら敗退だ。シンプル。アーセナル戦でも調子に乗ってはいられない。プレミアリーグのベストチームのひとつだから、一瞬たりとも気を抜かないようにしないといけない。
Carra:
バルセロナで引退しないかもしれない。31、32歳になったらプレミアリーグに戻ってきたいか?それか欧州のほかのリーグに挑戦するとか?
Suarez:
いやここにできるだけ長くいたい。いつも理想通りにはいかないけどね。でもプレミアリーグに戻るとなれば、行先はリバプールしかない。他のクラブには行かないよ。お金のためにしたりもしない。アヤックスは大きく成長するチャンスをくれたから、あそこでもまたいつかプレーしてみたいけどね。
Carra: じゃ俺がリバプールの監督になったら一番最初にサインしてくれるか?
Suarez: それいつになる?
Carra: いつ戻ってくる気があるんだ?
Suarez: う~んじゃあ3年後?(笑)
Carra: じゃあそれまでにバッジ間に合わせるわ!(笑)
7 件のコメント:
スアレスほんと好きだわ、現役で一番好きな選手。
アップされるのを待ってました!
ありがとうございます(^o^)/
翻訳がうまい。
戻って来てくれたら本当に最高‼︎
3年の内にバロンドールとって帰って来てください*\(^o^)/*
オレも世界最高のCFはスアレスだと思う!またいつかアンフィールドに戻ってきてほしい
感動しました。夢を観させてくれたルイスには感謝しかない。
翻訳ありがとうございます!
ほんとにいいインタビュー記事を読めました。
ぼくはスアレスが加入した時、ひょんなことからレッズのファンになりました。あんなにポスト当てまくってた選手が今や世界一のCFになってて、世界中でMSNの名前が呼ばれて、どうだ!リヴァプールで活躍して成長した選手だぞ!って気持ちになります(笑)
いつも、楽しく拝読させていただいてます。これからもよろしくお願いします!
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