2015-03-04

解雇の不安がロジャーズ奮い立たせた



スアレスの移籍、スタリッジの負傷、さらに新加入の選手たちが輝かず、優勝を惜しくも逃す驚くべき成功を収めた昨シーズンの勢いは消え、2014/15は厳しいシーズン前半となった。11月の4連敗で、一時はブレンダン・ロジャーズ監督解雇の噂まで浮上した。オーナー会社から厚い支持を得るボスだったが、確かにプレッシャーを感じていた。

「全くチームの一体感がなかったというのが、誰が見てもわかったと思う。私自身も上手くいかず結構落ち込んでいた。大きな壁が立ちはだかっていた。ビッグクラブ規模のコーチ、監督として、おそらく一番大きな壁だったと思う。数年かけて作り上げてきたチームじゃなくなっていた。全員にチャンスを上げたいと思ってはいたが、さらに後退する可能性も大きく、それはできなかった。」

09年に結果が出ずレディングを解雇された経験のあるロジャーズは、何より結果を出す必要があることは重々わかっていた。

「戦わずに諦めるつもりは全くなかった。私はどんな壁も自分でぶち破ってきたし、これからもそうするつもりだ。リバプールにいるのが大好きだし、ここで成功したい。とりわけパレス戦の後には、どれほどのサポートをしてもらっているかは関係ない、チームが機能していない今これ以上同じことを続けられない、と思った。レディングでの経験からわかっていた。あの解雇からそう学んだ。素敵な会長に全面的にサポートしてもらっているなかで与えられたのが、20試合となった。3年計画で私を欲しいと言ってくれていたなか、私が誰よりチーム作りに励んだが、20試合で解雇された。」

「面白いことに、解雇を告げられた時にはチームを選んでいる最中だったよ。若い選手がたくさんいて、夏には14選手を失っていた。そこでクラブは再建したいと、かつてのようなダイレクトな試合展開をしてくれとかなり抜本的な成長をお願いされていた。勢いが少しついたところで彼らの堪忍袋の緒が切れた。あの経験から理事会やダイレクター、幹部にどれほど厚い支持をされていたとしても、勝って結果を出さなければいけないんだと学んだ。今はあの経験は好運だったと言える。そこから学んで自分の道を切り開くことを学んだ。昨シーズンと同じは無理でも近づけるように、決断をしなけばいけないと思った。」

新加入した中のエムレ・チャン、ラザル・マルコヴィッチ、アルベルト・モレノ、アダム・ララーナがその価値を示しだし、チームに一体感が戻った。

「どの監督に聞いても同じことを言うと思う。監督は常々試合のことを考えている。対策を練るために部屋にこもって、分析を繰り返し、チームが機能する方法を考えている。動きが鈍く、良いプレーができていないのは十分わかっていたから、大きな変化が必要だということは分かっていた。一昨年前にもしたように、今いる選手でどうにかしなくてはいけないのもわかっていた。私は革新的なコーチだ。選手たちにもっといいプレーをさせるための策を見出す必要があった。我々のプレースタイルは複雑だが、今の選手たちに合っている。」

もっと早くに変えていればと良かったのに、との声に、タイミングが重要だったと話す。

「もっと前に変えなくてはいけないとはわかってはいたんだ。ニューカッスル戦で新システムをプレーした時には練習では時間がなくて実践していなかった。試合ではラヒームをワイドでプレーさせた。あの敗戦から学んだことは、ラヒームは私の描いていたようなワイドエリアの選手としてはプレーできないということ。もっと早く変更したかったが、ニューカッスル戦のあとにはレアル・マドリード戦があった。もっと時間をかけるべきシステムを試すべき試合ではなかった。タイミングでマンチェスター・ユナイテッド戦になった。あの時点では新たなシステムでうまく行くと思える段階にあった。チームのトランスフォーメーションを見ることができて嬉しいし、選手たちに自信が戻った。誰もが新システムやそのダイナミックさ、流れの良さを褒めてくれる。もっと早くすべきだったよなぁ(笑)。」

Liverpool Echo

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