2016-01-22

ベンテケが時間を与えられるべき理由


クリスティアン・ベンテケが真の力を発揮するために時間を与えられるべき理由
by Guardian (Alistair Tweedale)

£3,250万で獲得したベンテケのアンフィールドキャリアのスタートは最高とは言えないが、まだ見捨てるべきではない。

クリスティアン・ベンテケは、アストン・ヴィラから£3,250万でリバプールに加入した際に、自分がリバプールのベンチ要員となり、4部リーグのエクセター相手のFAカップの試合で先発に値する選手であると監督を説得しなければならなくなることなど思い描いてもいなかっただろう。それほど下部リーグ相手のチームでもベンテケは苦しい夜を過ごした。当紙で以前取り上げたように、調子の波が激しい彼。エクセターファンには”金の無駄使い”チャントを歌われた。

ベンテケはもえらえたチャンスを掴みきれていない。エクセター戦だけが、新生リバプールの前線をリードできると証明しなければいけない試合ではなかった。今後クロップが長年アンフィールドを指揮していくとなると、ベンテケの未来がリバプールにあるのかどうかというところが疑問点になる。ダニエル・スタリッジの負傷問題を考慮すると、少なくとも今季終わりまでは時間が与えられることだろう。しかしながらまた二流のパフォーマンスをしてしまっただけに、これからファンが納得するパフォーマンスをしなければいけない。

6試合連続で得点がないことを考えると、ベンテケのパフォーマンスが議論を呼ぶのは驚くことでもない。彼の立場から言うと、たった5か月間で、新しいクラブでの新生活に慣れなければならず、さらに監督が代わり、新体制の新プレースタイルに適応しなければいけなくなった。

しかし彼の獲得に関しては、移籍前からリバプールというクラブに合うのかどうかを疑問視する声はあった。アストン・ヴィラではディフェンダーのターゲットとなり、ミッドフィルダーをかわす攻撃の中心選手として大活躍。ボールを勝ち取り、ホールドし、ゴールを量産した。2013/14と2012/13シーズン、ベンテケはプレミアリーグの空中戦の勝率でトップだった。プレミアリーグ1年目は、アンディ・キャロルとピーター・クラウチに続く3位だった。

このキャロルとクラウチはリバプールでキャリアを過ごしたことのある選手たち。キャロルは大失敗、クラウチはキャロルよりはかなり良かったが、大成功とは到底言えるものではなかった。もしクラウチがベンテケと同価格だったとしたら、価値のある選手だったと言われることはなかっただろう。

Klopp insists Benteke has a future at Liverpool
ベンテケはイングランドで得点力を証明してきた。ヴィラでは89試合で42ゴール決めている。しかしヴィラはリバプールファンが望む以上にダイレクトにボールを放り込むチームだ。リバプールは相手ディフェンダーを翻弄し、裏を取るように走り込むストライカーを必要としているが、ベンテケはゴール前でボールを取り、ボックスに走り込むほうが得意な選手。事実、彼がリバプールの選手として力不足なのではなく、リバプールのプレースタイルにフィットしていないというのが現状だ。

クロップ就任でプレーチャンスが減ったのは、ベンテケ自身のせいではない。彼はクロップが選手たちに求める強力なプレッシングができるほど動く選手ではない。ゲーゲンプレッシングスタイルでは、一人の選手がプレスをしないとなると、中盤とディフェンスが無防備になってしまうことがある。シャフタール・ドネツク所属FWアレックス・テイシェイラに£2,460万のオファーを出したと言う噂はベンテケの希望を膨らませることはできない。

表面上だけだとベンテケはリバプールに適したストライカーとは全く言えないが、彼を弁護するとすると、ここまで失敗ばかりというわけでもない。アストン・ヴィラでは、3月からシーズン終了までの間に、極めて重要なゴールを決め、クラブのプレミアリーグ残留を守った。さらにFAカップ準決勝でも得点を決めている。その傾向はリバプールでも続いた。彼が決めた6得点がなければ、リバプールはマイナス7ポイントになる。アーセナルのオリヴィエ・ジルーは12ゴールで同ポイントをチームにもたらしている。トッテナムのハリー・ケーンは12得点しながらリーグではたった1ポイント相当だ。

With more support, I think he can offer so much more. £3,250万の値札がね…

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