2016-01-20

ロジャーズがリバプールを語る


今週のマンデーナイト・フットボールはレギュラー出演するジェイミー・キャラガーに加わり、元リバプール監督のブレンダン・ロジャーズがゲスト出演。 ビッグライバルにホームで黒星を喫したリバプールは、セットプレーからウェイン・ルーニーに決勝点を許した。クロップが"信じられない"と嘆くほどセットプレーの守備ができないリバプールの守備、得点力不足など、前監督のブレンダン・ロジャーズが分析。またリバプール監督在任中の出来事について明かした。

セットプレーからの失点、守備
私はマンマークのほうが好きだ。たいていのチームはボックスに5人選手を置く。1人がキーパー前、4人はボールを追う役について、動き回る。私はその4人の選手をマークする選手を置き、1人をGKの周囲につかせる。ユルゲン・クロップの今のチームは簡単に失点しすぎだ。どこかで守りに入らないといけない。1対1で空中戦で勝てない選手しかいないなら、ほかの方法を探らなければいけない。マンツーマンからゾーンディフェンスに変えるとか。

得点力不足
ルイスが去ってからチームからゴールが消えてしまった。それだけじゃなくダニエルの負傷もあった。ユルゲンもその問題を抱えていて、みんなが得点力不足、ストライカー不足を指摘している。我々が優勝に迫ったあのシーズンは前に5人攻撃に出る選手がいた。スアレス、スタリッジ、スターリング、ヘンダーソン、コウチーニョがいて、後ろに5人の守備陣がいた。5人の攻撃陣と5人の守備陣にゴールキーパーがいて、得点が生まれ、彼らは実に際立っていた。1年目からそうしようと考えていた。それが2年目上手く機能したが、もっと押しが必要だったから、もっとスムーズにいくように策を探ったよ。

ルイス・スアレス
ルイス・スアレスはワールドクラスの才能を持ち、ダニエル・スタリッジもプレー出来るときにはワールドクラスの力を持っている。私はシステムよりプレースタイルのほうが重要だと思っているし、あとはクリエイティブな選手たちをそのプレースタイルでどう生かすかだ。

ルイスは世界最高のストライカーになろうとしている。彼がバロンドールのトップ3に入っていないなんて信じられなかった。彼が入らなかったのは政治的な理由があったってことだろう。ワールドクラスの選手としてリバプールを発ち、彼はバルセロナのチームを強化した。バルセロナのレベルでプレーしたことでさらにレベルアップしたし、まだ若いから今後バロンドールを受賞できるチャンスはある。彼は世界最高レべルの選手に並べるだけの選手だ。リオネル・メッシを除いて、ほかにどのストライカーが欲しいかと言われたら、私はスアレスを選ぶよ。


スアレスのリバプールとバルセロナでの違いは、今彼の才能を最大に活かすことのできるチームでプレーしているという点だと思う。彼はこれまでもずっとクリエイティブで働き者だし、プレスもする。彼がバルセロナに移籍した際、バルセロナで活躍できるのかという人々がいたが、彼は周りの選手も上達させたくらいだった。ルイスはそういう選手。自らのハードワークとメンタリティですぐに回りの選手から尊敬される選手だ。

FSGとアレクシス・サンチェス
リバプールのオーナーは若い選手の獲得を望んでいる。若いうちに獲得して、成長させ、売るという方針だ。獲得した多くの選手が24歳以下だった。補強はグループで決めていた。私一人だけが決めたり、最終決定権を持っていたわけではなかったから難しいものだった。リストに自分の望む選手がいなければ誰かを選ばなければいけない。アレクシス・サンチェスを獲得できると思っていたし、彼ならルイスの代わりになれると思っていた。そこにリッキー(ランバート)が必要なときに良いオプションになると思っていたんだが、サンチェスを獲得できず、リッキーに余計なプレッシャーがかかってしまった。そういう計画ではなかったんだよ。


マリオ・バロテッリ
誰かを獲得しなければいけない状況で、マリオ・バロテッリについて聞かれ、私はチームに合うタイプではないと思った。マリオはとても才能のある選手。彼と問題のあった監督と私は違うって考えていたわけではなく、当時彼以外の選択肢がなかった。我々の求めていたタイプの選手の獲得が難しくなり、オーナーは私なら彼を育成できると考えたようだ。でもそううまくはいかず、我々の負担になった。

ラヒーム・スターリング
移籍のタイミングはよくなかったが、メルウッドではメディアで騒がれていたようなことはなかった。ラヒームはとても好青年だ。17歳の彼をチームに入れてから、彼は素晴らしい活躍をした。彼は契約延長間近だったが、何らかの理由で成立せず残念だった。彼とはとても良好な関係だったし、今でも連絡を取り合っている。彼は私が解任されたときに真っ先にメールをくれた選手の一人だった。彼のポジションを外して起用していると指摘されたことがあったが、私は若い彼をさまざまなポジションでプレーさせ経験を積ませ成長させたかった。彼にはワールドクラスになれる才能がある。

アンディ・キャロル
アンディ自身は優秀な選手。ただリバプールでは毎週プレーしたいというキャリア段階にあったのと、1年半負傷をしたりで結局チームを外れたりしていた。夏に彼はプレーをしたいと言っていた。そこで私はアンディと正直に話をして、二人を前では起用しないことを伝えた。それはルイスにも伝えていたよ。アンディにはルイスや彼の動き、クリエイティビティに合わせたチームを作りたいからそれをサポートしてほしいと言った。

デレ・アリ
彼はリバプールに来ると思っていた。だが交渉が成立せずトッテナムへ行ってしまったんだ。彼と数時間ホテルで話をしたよ。

アシュリー・ウィリアム
彼は一流のセンターバックだ。彼はスウォンジーにロイヤルな選手だが、リーグのトップクラブでプレーできる力があると常に思っていた。毎シーズン40試合プレーでき、強く、どんなタイプのストライカーにも対応でできる。何よりボールの処理が上手い。私は彼をリバプールに連れて行きたかった。彼は珍しい生粋のリーダータイプだ。(キャラがツッコむ:『俺の代わりとして欲しかったってこと?笑』 BR:ニヤリ。)


リバプール監督キャリアに悔いなし
偉大なクラブの監督としてチャンスをもらえたことをとても誇りに思う。リバプールは世界でトップの団体だ。外からみてもそうだとわかるくらいだが、中に監督としている時にもらえるサポートは本当にすごい。3年間監督としてやれたのは光栄だったし、本当に楽しかった。リバプールの監督は言葉を発せばすぐに世界中に広がる。常に事細かにチェックされる。そこは慣れるまで時間がかかるが、本当に偉大なクラブだ。ほかに類のない歴史があり、スウォンジーからリバプールという素晴らしいクラブに行けたことは光栄だった。リバプールほどのクラブが来れば、NOとは言えない。

私の最大の焦点はリバプールのチャンピオンズリーグに導くことだった。それを2年で達成した。でもチャンピオンズリーグに出場できた時のチームは前年ほど強くなかった。前年のチームなら欧州でも何かやれたんじゃないかと感じている。でも悔いはない。トロフィーの獲得を狙い、2つの大会で準決勝に進み、1つは勝つべき試合だったし、チェルシー戦は全くいいプレーができていなかった。自分にできる限りのことはした。本当に素晴らしいクラブで、その監督をさせてもらえたことは特権だった。遠くから今後もずっと応援しているよ。

今後の展望
しばらく休みをとって、次のチャレンジに向き合いたい。夏には監督業に戻りたいと思っている。リバプールを辞めてからいくつもオファーをもらっている。国内からも海外からも話が来ているが、まずリカバリーに時間をとって、モチベーションがしっかり戻った時に戻りたい。何か自分で作り上げられるプロジェクトでないといけないよ。

6 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

いつか戻ってきてほしい……

Jaco さんのコメント...

ロジャーズは才能ある監督。経験を積んでいつか戻って来て欲しいですね。

匿名 さんのコメント...

やっぱロジャースって聞くといい思い出の方がたくさんでてくるな
スターリングとも悪くないみたいだね安心
次のクラブでもうまくやれるだろうけどイングランド代表を率いてほしいと思うな
また応援できるからね!

匿名 さんのコメント...

He definitely made us dream.

匿名 さんのコメント...

こんな待遇でよくやってくれたよ
戦術家としてはすでに世界トップクラス!
またあっと驚くような知的なフットボールを見せてほしいね

匿名 さんのコメント...

最高の監督だと思うわ
2位になったシーズンは間違いなくリーグで最強のチームだったと思ってる