2015-12-05

ヘンダーソン不治の怪我で苦しむ


ジョーダン・ヘンダーソンが昨シーズン終盤からずっと苦しんできたかかとの違和感は、治療法のない不治の症状であり、今後も闘っていかなければならない症状であることがわかった。ダンサーや速球投手に多い負傷であることから、ロイヤル・バレエ団やオーストラリアクリケットチームにも相談をするなど、クラブはボストン・レッドソックスの協力も煽りながら治療法を探ってきた。

ヘンダーソン自身も専門医を訪ね渡米し、神経系の治療を受けるなどしたが、結局即効の治療法はなく、注射を打ってプレーしていくしかないという結論に至った。クラブのメディカルスタッフは、長年の慢性的な過剰負担が痛みの原因だとみている。ヘンダーソンは辛い闘いを乗り越え、プレーできるところまで回復した。

「すごく辛い闘いだった。俺自身にとってだけじゃなくスタッフにとってもだ。膝に関しては、いつ復帰できるのかというのがよくわかっていたけど、かかとに関してはいつ治るのかわからないし、治療法がないんだ。それが一番辛いところ。辛かったけど、クリス(モーガン)らいいスタッフに囲まれている。解決策が見つからなくて、かなり落ち込んだ時もあって、3ヶ月間くらいは側にいたくない奴になってたと思う。でも今は動かせるようになって、練習もできて、試合でプレーできるところまで戻ってきた。このまま改善sし続けてほしいな。」

かつてジェイミー・キャラガーがキャリア終盤に同じ症状で苦しんだことがある。注射を続け、足底筋膜の破裂するのを待つのが一番の治療法になりそうだ。

「キャラとも話をしたし、世界中の専門家やドクターにも相談した。この怪我には何も確かな治療法がないみたいなんだ。コルチゾン注射を打ち続ければ、破裂して痛みから解放されるんじゃないかっていう人が多かった。でも誰にもわからないし、人によって異なる。破裂した後治るまで数ヶ月かかる人もいれば1週間ほどで治る人もいるんだって。」

激しい痛みを経験しているだけに、完治しないままプレーを続けていくのはトラウマとの闘いになる。

「この負傷のせいで長く離脱していたから、全く気にせずに過ごすのは難しいよ。ピッチに立つ時にはチームの役に立てるように最高のプレーをみせることに集中してるけど、ちょっとでも何か感じると『再発したかな』って考えてしまうことがある。忘れて試合に集中しないといけない。痛みが戻って来るときには来るから、どうしようもない。試合中は試合にしっかり集中して、何か出ても試合後に対処するようにしないといけない。」

サー・アレックス・ファーガソンは自伝でヘンダーソンの走行法を非難したことがある。ベテラン監督は、背中を張ったまま走るヘンダーソンは、将来的に負傷で苦しむ恐れがあると指摘。だがクラブのメディカルチームと同じく、ヘンダーソンはファーガソンの意見は聞き入れていない。

「走り方とは関係ないと思う。ここまで最長25〜30分プレーできているから、プレーするごとに調子をあげたい。かかとが強く反応しないまま、自分の理想のレベルまでもっていきたい。」

ヘンダーソンがチームを離れる間に監督交代。チームの力になれず、キャプテンとして責任を感じながら悔しい思いをした。

「調子の悪いチームを助けられないときは自分の無力さを感じた。一方でチームが絶好調のときにはプレーしたい。キャプテンとしてできることはピッチ外でやってきたよ。選手たちに何か必要なときには力になれるようにしてたし、試合の応援も行ったりしてキャプテンとしての責任を果たしてきた。できる限りチームのそばにいるようにした。」

ユルゲン・クロップが就任し、チームは驚くほど変化した。絶好調のチームでまだチームに入っていないヘンダーソンは、一刻も早くチームの一員になりたいと毎日監督のオフィスのドアを叩いている。

「ユルゲンは本当にすごい。彼は俺を安心させてくれた。今のチームはすごく強いチームのようだ。多くの優秀な選手を欠いたサウサンプトン戦であれだけのパフォーマンスができるなんて。チーム層の厚さを証明しているし、今チームには強い自信がある。」

「チームはここ1ヶ月くらい素晴らしい試合をしてる。かなり調子が良くなって、それがパフォーマンスと結果にでてる。俺もこれからチームの力になりたい。監督はエネルギー満タンで、とても情熱的だ。会見を見てても、チームミーティングでもそれが伝わってくるよ。練習でも熱心で、選手にもそうあってほしいと言ってる。クオリティの高いプレーができているってことは、それがチームにしっかり伝わっているってこと。今結果がでていて、どんどん自信が湧いて、勢いがついてる。」

「今の安定感と自信を失わずに前進したい。4、5日ごとに試合が控えているから、みんながフレッシュでフィットしていられるようにチームをローテーションしていかないといけない。」

Guardian/ Liverpool Echo


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