2014-05-25

大きくて強い男ジェラード


リバプールで苦いままシーズンが終わってしまったスティーブン・ジェラードだが、母国イングランド代表主将としてブラジルに乗り込む。リーダーとしてしっかり気持ちを切り替えた今、ワールドカップが待ちきれない。

「すごくいい状態だし、みんなと同じくワクワクしてる。みんなあのチェルシー戦で滑った俺のメンタルを心配しているんだと思うけど、もう終わったこと。何も変えられない。確かにあの試合でタイトルを自分たちの手からこぼしてしまったからすごく落ち込んだ。でもチャンピオンズリーグに戻れるし、世界一厳しいリーグで2位だっていうポジティブな面もある。キャリア初めてのミスでもない。これまで何度もミスをしてきたし、それを乗り越えてきた。このワールドカップで、フレッシュな状態でしっかりパフォーマンスができるってことを証明したい。開幕が待ちきれないよ。」

「妻や子供たちはフットボールに全く興味がないから、家では自分でどうにかしなくちゃいけない。俺は家に帰って部屋で泣くような若くてナイーブで弱い男じゃない。もう33歳で代表で100以上クラブで600試合以上を経験している。俺はこれくらいの痛みを乗り越えられるくらい大きくて強い男だ。過去にも大きなミスはしたことがあるし、時間が解決してくれるってことを学んだ。年齢を重ねるにつれて、大きなミスもどうにか対処できるようになってる。いつまでも振り返ってなんていられないから、忘れなくちゃいけない。すごく大事なトーナメントが控えているんだから。」

痛みを抱えたシーズンだったが最後までタイトルレースにいられたことに、未来への期待が持てた。

「リバプールの未来はすごく明るい。自分が今23歳だったらって願わずにいられないよ。今季の経験があれば、ここから2~3年はリバプールが成功するんじゃないかって思ってる。あくまで俺個人の予想だけど、現実になって欲しい。」

最終23人にラヒーム・スターリングが選ばれたことに大喜び。

「すごく嬉しかったよ。経験を積んだ選手のなかに、攻撃的で恐れを知らないながら活躍ができるような若い選手がチームにいてくれるというのはとても大事なこと。一生懸命やって、経験を積むことが大事だ。俺やフランク・ランパード、ウェイン・ルーニーら経験豊富な選手から学べる。もちろん懸命な練習も大事だけど、こういう大会に一緒に行って楽しむってことも勉強になる。監督は経験と若さのバランスのいいチームをピックアップしてくれたと思う。」

同じグループで対戦するルイス・スアレスが手術を行い、フィットネスとの戦いを余儀なくされている。友人として回復を願うものの、イングランド戦に不在となればイングランドにとって有利だ。

「超自己中な観点から言わせてもらうと、ルイスがイングランド戦に出ないとなるとイングランドにと、って有利に働くことは間違いない。だけど友人として、チームメイトとして、ワールドカップを逃すことになるなんて彼にとって耐えられないことだと思う。俺は仲間の負傷は望んでない。出られるのかは知らないけど、彼はファイターだからどうにかして出ようと頑張るだろう。もし出られなかったら彼を思うと残念だ。イングランドを助けることにはなるけど、個人的に知っている彼だからよくなることを願うよ。できるだけ早く回復して欲しいし、リバプールに戻ってくるときには絶対フィットしていて欲しい。グループトーナメント最後の試合をプレーしてリバプールに戻ってきてくれたらいいかな。めっちゃ利己的だけど彼なら理解してくれるはずだ。」

まだ代表引退は決めたわけではない。ワールドカップ終了後、相談の上決断を下すと明かした。

「きちんと監督を話をして決める。俺は求められていないところにいつまでもいたりしない。まだ引退するかどうかは決めていないと今はっきり言っておく。まだ監督とそれを決められるだけの話はしていない。ブレンダン・ロジャーズ、ロイ・ホジソンと過去に一緒にプレーした選手も含めて、俺が意見をリスペクトする数人と相談をしてから決めるつもりだ。ワールドカップ直後に決めると思う。引退をするかどうかは、ワールドカップで自分やチームがどれだけやれるかによる。ワールドカップ後に必要とされている存在なのかっていうところをみる。求められているレベルでプレーできることを祈る。すごく難しい決断になるよ。」

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