2014-05-30

スコールズ:リバプールスタイル求む


イングランドのスカウス革命
元Man United & England MFポール・スコールズ執筆

イングランドはリバプールスタイルでプレーすべき
イングランドは、ブラジル大会でリバプールの攻撃的なスタイルでプレーすれば楽しいプレーをみせられるんじゃないだろうか。是非そうしてほしい。イングランド代表の4人もしくは5人のリバプールの選手が6月14日のイタリア戦でプレーすることになる。2010年の南アフリカ大会では退屈なドロー試合ばかりだった。どうせ何も起こらんだろうという期待のできない試合ばかり。俺自身を含めイングランドファンは、つまらないゴールレスドローより盛り上がる攻撃的な試合を望む。ロイには、リバプール(もしくはかつてのマンユナイテッド)のように勇敢なプレーをしてほしい。

昨シーズンは、プレミアリーグ残り6~7節くらいになるまで俺はリバプールが優勝候補だとは考えていなかった。あの時点で初めて、本気でリバプールに優勝の可能性があると思った。結局一歩及ばずだったが、彼らの自信に溢れたプレーや相手を翻弄する力は立派だった。ユナイテッドの黄金時代を思い出した。リバプールは50失点と守備はもろかった。だが、もしも彼らが来シーズン2人のワールドクラスのセンターバックと左サイドバックを獲得できれば優勝を再び狙えるだろう。ヤープ・スタムやリオ・ファーディナンドクラスの選手を獲れればの話だ。彼らほどの選手はなかなか見つかるまい。

リバプールから学べること
現時点でイングランド代表について聞いている報告によると、非常に前向きに準備しているそうだ。ロイ・ホジソンがあれほど攻撃的なリバプールスタイルでアプローチするかどうかはまだ不確かだが、是非見てみたい。クラブでのルイス・スアレスとダニエル・スタリッジのペアについてはずいぶん話題になっている。だがスティーブン・ジェラードとスタリッジとスターリングが一緒に代表でプレーすれば相当な攻撃的な威力を発揮できる。ゴールとアシストという面を見ればジェラードはリバプール全ゴール中約27%に絡んでいる。ラヒーム・スターリングはおどろくほど正確だ。彼の全ショットオンターゲットで49%を得点につなげている。ダニエル・スタリッジとジェラードは、それぞれリバプールの全得点の1/4以上に絡んでいる。アシストとゴールの重複を除くと、昨季総101得点からジェラードとスタリッジで半数以上の51得点に絡んでいることになる。

スアレスとの対戦
ルイス・スアレスは厄介な選手だ。彼のチャンスからゴールの転換率は誰もが予想しなかった数字だ。利己的なプレーも少なかった。相手を休ませることのない彼は、ユナイテッドで現役時代にプレーしたカルロス・テベスを思い出す。彼を止める方法?うーん、ひとつかふたつは思い当たるかな…

イングランドの先発イレブン
先発の11人については、親善試合をいくつか観てみないとわからない部分があるが、昨シーズンに基づいて決めてみる。スティーブン・ジェラード、ダニエル・スタリッジ、ジョーダン・ヘンダーソン、ラヒーム・スターリングは外せない。疑問符が付くのは右サイドバックのグレン・ジョンソンだ。現時点ではフィル・ジョーンズのベストポジションだ。彼は素晴らしいセンターバックに成長する可能性はある。ジョンソンは前に出るのは上手いが、決定的ではない。ジョンソンは昨季リバプールで2アシストしかしておらず、攻撃力加担はしていない。

ジョーダン・ヘンダーソンはまさに“職人”と言うべき素晴らしい選手だ。チームメイトとしてチームにいてほしいタイプの選手。リバプールのような攻撃的な選手が揃うチームで自分を犠牲にできる選手だ。“ワールドクラス”と呼ばれる選手ではないが、イングランドがボールを効果的に回すのにカギとなる選手かもしれない。彼がプレーしているときのリバプールはシュートは少ないが、ゴールの決定率は高い。3本少ないシュートでゴールになっている。それに彼がいるときのチームは守備が堅い。ジョーダンは、マンチェスター・シティではほぼ出番のないジェームス・ミルナーと似たタイプ。高価な選手ばかり揃えていられない。

キャリックを招集しなかったのは間違い
良きチームリーダーであのスリップからもう気持ちを切り替えたジェラードは、まるで俺のようにポジションの切り替えをなんなくやってのけた。おそらくイングランドでもリバプールのクオーターバックの役を担うことになる。しかし、マイケル・キャリックを連れて行かないというのは間違いだ。仮にロイがリバプールのアプローチを採用するとして、そこでジェラードが負傷したら彼に代われる選手がいない。ヘンダーソンもフランクランパードもジャック・ウィルシャーも彼の役目はできない。ある程度の年齢になると勢いで前に出ていくことができなくなる。才能があれば、バックに残り、ゲームをコントロールすることを学ぶ。そこがスティーブンとランパードの大きな違いでもある。ランパードが司令塔としてプレーできる力を持っているとは思えない。彼はいつも前に出てゴールを決めようとするタイプだ。俺の意見としてはジェラードのフィットネスにイングランドのグループステージ突破がかかっていると思う。



PaddyPower
It's Scholes, everybody! He wants the Liverpool way:) and he is a big fan of Henderson unlike his boss.

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