2014-05-29

トーレス:レッズだった頃が恋しい

I miss the player I once was, admits Fernando Torres.
マージーサイドで最高の活躍をしたのち巨額の£5000万でリバプールからチェルシーへと移籍したフェルナンド・トーレスは、レッズ時代の輝きを放つことなく、ロンドンではベンチへ。精神的な葛藤を経験したトーレスは、プレーするのが当たり前だったリバプールでの時間が恋しいとフランスのサッカーマガジンSo Footのインタビュー内で明かした。

「今の俺は以前とは違う選手だ。だけど正直に言うよ。全試合に先発でプレーするのが当たり前だったあの頃がものすごく恋しくなることがある。自分のゴール映像をじっくり見て考えたこともあるんだ。ゴールを決められていたあの頃と何が違うのか解明したかった。結論、自分でわかったことはひとつだけ。変わったのはユニフォームのカラーだけだってこと。問題はチームのプレースタイルに適応できているかどうかだった。俺にぴったりだったときとそうでないときがあったっていうことなんだ。」

何かが特別変わったわけではないというトーレス。監督が代わっても、かつての自分には戻れなかった。

「移籍してきたときには、チェルシーにはアネルカとドログバがいた。3人のミッドフィルダーとアネルカとプレーすることになると言われていた。でもこのシステムでプレーしたのは一試合だけ。同じく最後の到着組だったダビド・ルイスと一緒にアンチェロッティ監督に会いに行ったときには、チームの核になるからと言われていたのに、実際は二人ともプレーせずで、結局彼らには最初のチームでシーズン最後までやるから、と言われた。」

「なぜこうなってしまったのか自分では全然わからない。いつしかベンチに座るようになってしまった。事はまたすぐ変わるって自分に言い聞かせてやってきた。でもヴィラス・ボアスが来ても、ディマッテオが来ても結局状況は変わらず、一試合プレーしたら次には出られないっていう状況だった。プレーしているときにはベンチにいるってどんな気持ちなのかなんて考えることはない。実際ベンチにならずともどういう気持ちでベンチに選手が座っているのか理解しておかなくちゃいけない。監督に信頼されていないんだって思いながら試合に行かなくちゃいけない。いつもプレーしていないけどプレーしたいって気持ちでいなくちゃいけない。それを自分で経験してみると妙な感じだった。すぐに疲れて、体も重くて、ガスが全くない状態。ベンチから出てプレーするには、自分自身との葛藤も含めて相当な力が必要だってことがわかった。」

I can't score. I can't play. I have no gas.
リバプールファンのアイドルだったあの頃は、タイトルは獲れずとも素晴らしいチームとファンに囲まれていた。そのチームとクラブの新方向についてはいけなかった。

「リバプールではタイトル以外すべて手にしていた。自分がキングのような気がしてた。でも一方でチームは崩壊していったんだ。クラブは代替の選手を買ってもいないのにチームの核だったマスチェラーノをバルサに、シャビ・アロンソをレアルに売った。当時27歳だった俺はチャンピオンズリーグのトロフィーを掲げるのはどんな感じなのかって知りたかった。それがレッズでは実現しないだろうって感じた。その後のリバプールは大きく変わって、まずクラブが売りに出された。マンチェスターシティやPSGとは違ったから再び大舞台にあがるには時間を要する状況だった。」

波長が抜群に合ったスティーブン・ジェラードの存在が大きかった。まさに運命と言える出逢い。

「俺にはその時まで待つ時間はなかった。ある日スティーブン・ジェラードに言われたよ。“フェルナンド、自分のことを考えろ。自分が想うようにしろよ。”って。チェルシーのオファーを受けることにしたって伝えた時にはすごく彼は落ち込んでいた。ジェラードにリバプールの退団を伝えるのはキャリアで一番辛い瞬間だった。リバプールで最高の友人だったし、彼のような人には生涯出逢えないかもしれない。彼とは運命の相方といえるほどぴったり息が合った。」

ストライカー不足を訴え続けるモウリーニョは新たな攻撃陣を揃えるとみられているが、ロンドンでプレーすることを諦めてはいない。

「彼の考えを変えられるよう頑張るつもりだ。モウリーニョはサミュエル、デンバと俺を信頼してくれてはいるけど、足りないと思っているみたいだ。明らかに来シーズン新たなストライカーを獲得するつもりだからね。分析すべきことは特にないよ。読んでも仕方ないし。監督がチームのパフォーマンスに満足していないのは明らかだ。彼の求めるストライカーであるってことを俺たちみんな証明していくのみ。エトーの年齢?エトーはエトー。監督の言葉ひとつで彼は動揺したりしないよ。」

Torres and Gerrard. Such a beautiful love♡ But we have a better king in Suarez thanks to you leaving, Torres!
さすがチェルシーに行った男。金でタイトルが獲れると思っていたのですね。

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