2015-10-19

チームは一日にして成らず


ユルゲン・クロップはジェームズ・ミルナーにとってクラブキャリア17人目の監督となる。自身の経験から、新監督のもとでチームが完成するまでには時間がかかることを知っている。

「ユルゲンは裏でもみんなが描いている通りの人さ。メディアの前で演技をしているわけではない。とてもいい人だし、サッカーが大好きで、仕事を楽しんでいて、選手にも楽しんでほしいっていう監督さ。彼は常に100%尽すことを求める。当然誰だって調子が悪い日だってあるわけだけど、100%で、精力出して、集中して、全力を出し切れっていう。監督にはそれぞれ独自のスタイルがあって、選手の状況も変わる。彼は素晴らしい実績のある監督だけど、ブレンダンは一流の監督だと思うから彼の解任は残念だ。これまで多くの監督のもとでプレーしてきて、今回17人目だ。経験はかなりある。」

「ブレンダンは一流の監督だったから彼の退団は悲しいけど、この世界は変化がつきもの。彼の今後の成功を祈って、前進する。今実績ある素晴らしい監督が来てくれた。イングランドのサッカー界にとってとてもいい監督が来てくれた。これまで物静かな監督、活き活きした監督、外国人監督、英国人監督、若い監督、老いた監督…とさまざまなスタイルを持った監督のもとでプレーしてきた。毎回違うことが学べるし、どの監督にも長所と短所がある。俺は多くの一流の監督のもとでプレーできて恵まれていると思う。また一人今素晴らしい監督のもとでプレーできる。」

インターナショナルブレークを挟んだことで準備期間は短かったが、チームに明らかな変化は見えた。ゴールレスドローは良い結果と言える。

「いいスタートができたと思う。監督交代はいつだって大変だ。しかも治療室がいっぱいっていうくらい負傷者も多い。ボールを持っていない時の動きはとても良かったと思うし、ハイテンポでプレーできた。キックオフ直後は先を急ぎ過ぎている感はあったし、ボールを持った時の動きは改善できるけど、ローマは一日にして成らず。ホワイトハートレーンは楽に勝てるところじゃないし、ポジティブな結果を出せたと言うのはいいスタートだと言える。」

「この数日は監督にとっても、イングランドにやってきて騒ぎ立てられていて大変だと思う。期待もされているし、彼にもチームにもプレッシャーがある。彼の理想のプレーを実現するまでには数ヶ月はかかる。でも初戦良いスタートが切れた。負傷が多いのが残念だけど、チームにもベンチにも優秀な選手はたくさんいる。」

走るゲーゲンプレッシングに慣れないチームは、後半にはその疲れが出てしまった。だが負傷選手を多く抱えながら、3日後には試合が控えており、タフな過密日程をこなしていかなければならない。そんな時助けになるのはサイドラインでも活気に満ちた監督のエネルギーだ。

「彼のメッセージは伝わってる。試合中は試合に集中しているから彼を見てはいないけど、彼が言っていることは聞こえる。12人目の選手のような存在だから彼のメッセージをチームが理解することは重要だ。終了間際10分間に彼のエネルギーを疲れたチームに注入できればいい。中3日で試合が控えているから、あまりトレーニングはできない。プレシーズンみたいに時間があっていつでも練習に時間を費やせるっていう状況じゃない。試合後の回復も必要だし、負傷も多いからあまりチームは変えられない。すべて機能するまでには時間がかかるよ。」

ダニエル・スタリッジ、クリスチャン・ベンテケ、ロベルト・フィルミーノはまもなくフルトレーニングを開始できるがジョーダン・ヘンダーソン、ジョン・フラナガン、ジョー・ゴメス、ジョーダン・ロシター、ダニー・イングスはアウト。ミルナーはファンと同じく、勢いあったダニー・イングスの負傷を嘆いた。

「ダニー・とジョーを想うとショックだ。ジョーダン・ロシターはハムストリングを痛めて帰ってきたし、悪いインターナショナルウィークだった。ダニーは本当に活躍してくれていただけに残念だよ。練習中にボールを追っていた時に痛めてしまったんだ。イングランド代表デビューをした直後にこんなことになって打ちひしがれる思いだ。でも彼には『イングランドデビューできた後でまだ良かったんじゃないか。デビューを果たして、リバプールでもいい仕事ができる前だったらもっと落ち込むだろう。』って声を掛けた。みんな彼が良い選手であるということは知っているし、ダニーとジョーにはできるだけ早く戻ってきてもらいたい。」

0 件のコメント: